
「作家に変身の作文」シリーズ全体における当講座の位置について。「初級・上級・文学部」ラインと「ビジネス編」では目的が異なる。「文章におけるリアリティーや芸術性」を志向する前者に対して、後者は「多様性あふれる社会のリアリティーの中で、作文技術をいかに応用し使いこなすか」に目的がある。ただしベースの知識は初級編で共通。
ビジネス編のキーワードは「多様性」「効果」。多様な場に応じた「文体」を「即座に」用意できるようにし、「場に応じた効果」を目指す文章を書けるようにしていく。
注意点:1)当コースは「考え方のコース」である。具体的フレーズを示すものではない。2)文章の代わりに「発話」で説明することが多い。短時間で平易に内容を伝えるためである。発話されたものを書き下せば文章化できる。肝心なことは「考え方」にある。
実習について:「パートナー」と二人で行うことが理想だが、一人でも行うことができるようになっている。
まとめ:初級編を基本としながら、スタイルは相応に異なる。より応用的、実践的な講座となる。
初級編で学んだ作文の基本は「質問・途中・答え」の「表現の三部構造」にあった。これを当講座では "Question""Way""Answer"の頭文字を取ってコンパクトに "QWA" と呼ぶ。このモデルこそが当講座の背骨である。初級編ではWにアクセントのある文体のみを学習したが、ビジネス編では多様な場に応じた文章創出に目的があり、文体のバリエーションを増やしていく。中でも「説明文体」「報告文体」はよく使われる。
「途中経過を説明し答えを導く」この説明文体では皮肉にも、説明を丁寧に説くほど読者・筆者双方共に途中で目的を見失いやすい文体ともいえる。よい説明文を書くためのコツを伝授する。
「QAカップリング」という、この文体独特の考え方が支柱となる。正確さと簡潔さの双方を満たす報告文を書くためには。「QAカップリング」の崩壊を防ぐ主な考え方とテクニック。効果的な報告文体を書くコツなどが語られる。
基本を踏まえた上での例外についても講義する。報告者は「判断する人」ではないのが基本だが、「現場人」としての立ち位置が遠方の被報告者よりも判断に有利な場合も生じ得る。説明文と報告文は基本的に明確に切り分けておくべきであるが、説明が必要な現実的な場合についても話される。
「説明文」の一種である「論文体」とは、「意見(論)の説明文」である。一般の説明文体は固定的事実に応ずるのに適しているが、論文体は世間的に意見が一致していない事象や無数でよいとされる意見など、非固定的なものに向いている。論文体を使った文章を成功させるための論の補強材について、またその注意点など。論文体とは学者だけのものではなく広告パンフレットなどにも日常的に使われている。最後に広告文体について触れる。
多様な場への対応をより充実させるため、QWAから文体バリエーションを拡張する。「場」とは何か。置かれた「立場」が異なれば「場」も異なり、発言内容から期待される役割さえも変化する。潜在提案型と応答型の二つのタイプ。「母公式QWA」にアクセントを添えることで生まれる、文体。文体の予想される活躍を力と呼ぶことなど、後編の理解を助ける内容となっている。
QWAバリエーション表の紹介。表にはアクセント・文体・力・特徴・代表的な場、二つの型がまとめられている。「潜在提案型」から4つの文体、「応答型」から3つの文体。これらそれぞれの文体について詳細な解説と例が語られる。これにより場の多様性への対応力が備わる。
前回までの話は「文体」についての話だった。ところがこの回では別次元の問題である「敬語」についての考え方を示していく。敬語は複雑でまどろっこしいが、日本社会の核の部分に入っていくには欠かせないパスポートである。当講座では言葉遣いの話ではなく、「敬語への考え方」のみについて講義する。敬語の構造と区別が語られる。目的は「敬語の、よりはずれのない運用」にある。話し手「佐藤さん」を中心に、王冠のある方への「敬意の方向」を図示しながら、分析していく。前半は基本的な理論、後半に応用例を示す。
最後にビジネス編のまとめが成される。数多いバリエーション表を暗記するのではなく「母公式QWA」に「アクセント」を振りかけることで文体を取り出すようにすること、この講義での学びはほんの入り口であり、学びを繰り返し「使う」ことによってこそスキルとして身に付くことについてなど。
多様性あふれる社会の中で作文技術をいかに応用していくか……これが当コースの設計思想です。
とはいえ関わるプロジェクトや立ち位置によって、期待される役割はそれぞれ異なってきます。それはつまり、場に応じた文書目的が異なることを意味します。ではどのように対応していくか。
ビジネス編のキーワードは「多様性」と「効果」。多様性に満ちた「それぞれの場」ごとに適応した「文体」を即座に用意し、「場に応じた効果」を目指す文章が書けるようになります。
【主な特徴】
★たった一つの「母公式」に〇〇〇〇〇を振りかけるだけで、その場に応じた文体が即座に手に入る……「母公式QWA」から最大で「潜在提案型」の文体4本・「応答型」の文体3本が即座に取り出せる。また、それぞれの文体がどのような特徴や力、どのような場面で使用できるか等を学ぶことができる。
★短時間で平易に内容を学んで頂くために、「文章」作成の代わりに「発話」での説明を多用。発話されたものを書き下せば文章化できるシステム。そのため、当コースの知識は文章・プレゼンの双方に力を発揮。
★「考え方」の講座……「書き方」そのものではなく「考え方」に重点がある講座となっている。そのため、応用の守備範囲が広い。
【その他 注意点】
★「作家に変身の作文」シリーズは大きく分けて「初級・上級・文学部」ラインと、当「ビジネス編」に分かれ、それぞれ目的が異なります。前者は「文章におけるリアリティーや芸術性」を志向するのに対して、後者は「多様性あふれる社会のリアリティーの中で、作文技術をいかに応用し使いこなすか」に目的があります。但し、ベース知識は双方ともに初級編にあります。
★「作家に変身の作文 初級編」を基本としながら、スタイルは大きく異なります。
★当コースは暗記できるような具体的フレーズを示すものではありません。応用の可能性に満ちた「考え方」を伝える講座です。
★そのことから、当コースは「初級」講座を受講済みの方が対象となります(「上級」受講済みだとなおよし;こちらは必須ではない)。
★コミュニケ―ションで成り立つ現実環境に即応することを念頭に、実習は「パートナー」と二人で行うことを理想としますが、パートナーなしの一人実習も選べる設計となっています。