
政府の国債発行以外の財政活動の一般的な基礎事項、受益者負担の原則、一般税と目的税、公共財などについて学びます。政府の支出は財政支出と移転支出に区別されること、財政は支出からの便益と(税)負担とを比較することで評価することを学びます。
国債残高より、政府が何に支出したかが重要であり、残高は単に過去の結果に過ぎないことを学ぶ。また、政府の支出やその負担による所得分配の変化にも注意する必要があり、国債発行による政府の支出は誰がどのくらい負担するか、を決めるのを先送りにしがちであることを理解する。
政府の支出の便益の評価は、政府の支出等によって、経済における資源の使い方が変わることへの評価であることを理解する。失業の問題は、政府にとって重要課題であるならば、生産余力がなく失業が少ない時は、政府支出の重要度はその分低下する。
国債の債務不履行のような財政の破綻と政府の支出に対する国民の負担は違うことを学ぶ。政府の支出に対する国民の負担は税負担以外にも様々あり、通貨の増発によって財政破綻が回避できても、通貨の保有自体が負担を伴い、またせいぜい負担が確定の先送りに過ぎないことを理解する。
政府が多額の国債発行し、借り換えに依存している場合、急激に借り換えできない事情が発生し財政の機能が低下することを極力回避するための指標と条件を学ぶ。
このコースでは、伝統的あるいは標準的な経済学の視点から、政府が国債を発行して支出を実行することについて、動画と文章ファイルで学ぶことができます。しかし、その内容は経済理論の背景、前提となるような基本的な考え、主に政府の支出から国民が受ける便益と税などの負担(あるいはその費用)との比較に基づいたものに過ぎず、難しい経済理論を用いて説明されるようなものではありません。もちろん伝統的、標準的というのは、私の主観に基づくものであり、私というフィルターを通した経済学的考えに基づくことにならざるを得ません。また、このコースの目的は、政府の支出や国債発行を評価する上での基本的な枠組みを提供するものですが、現実の具体的な政策それぞれについての評価は、有権者あるいは納税者などとして、個々人の考えに基づいて判断すべきものです。このコースがその一助となり、受講生の皆様の教養に資するものとなれば幸いに思います。