
改善活動はやっているが、利益が増えた実感がない。稼働率を上げろと言われる一方で、納期は遅れ、仕掛品は増えていく。在庫を減らせと言われても、どこまで減らしてよいか分からない。そんな場面で止まっていませんか。
この講座は、生産管理の用語を暗記するための講座ではありません。講座で約束する変化は、「ボトルネック以外の改善は、利益を1円も増やさない」と説明できることです。知識を増やして終わるのではなく、実際の仕事で説明・比較・判断するときに使える形まで進めます。
■ なぜ、知識だけでは仕事で使えないのか
現場で困るのは、言葉を知らないことだけではありません。改善活動はやっているが、利益が増えた実感がない。稼働率を上げろと言われる一方で、納期は遅れ、仕掛品は増えていく。在庫を減らせと言われても、どこまで減らしてよいか分からない。本や動画で個別の用語を覚えても、目の前の資料や案件に当てはめる順番が無ければ、結局は感覚に戻ってしまいます。
そこで本講座では、最初に見る場所を決め、次に数字や事実を分け、最後に自分の言葉で結論を作ります。判断の途中を飛ばさないので、正解だけを覚えるのではなく、条件が変わったときにも同じ手順を使えます。
■ この講座で目指す到達点
講座を通して、次の行動が取れる状態を目指します。
・生産管理の目的を「リードタイムを短くすること」という言葉で説明できる
・ボトルネック工程を特定し、その能力向上が利益にいくら効くかを金額で出せる
・稼働率とリードタイムの関係を式で説明し、ボトルネック以外に余力を残す理由を言える
・リトルの法則で仕掛品とリードタイムを相互に計算できる
・安全在庫とサイクル在庫を計算し、リードタイム短縮とロット縮小のどちらが効くかを判定できる
・改善の対象を金額の大きい順に並べ、続ける仕組みを設計できる
中心にあるのは「ボトルネック以外の改善は、利益を1円も増やさない」と説明できるようになる、という一つの変化です。また、ボトルネック工程を特定して利益への効果を金額で出し、稼働率とリードタイムの関係を説明し、リトルの法則で仕掛品とリードタイムを結び付け、安全在庫とロットサイズを計算できるという成果へつなげます。
■ 早い段階で、まず一度やってみます
冒頭の演習で「この講座の地図と、3週間の進め方/生産管理の目的は、リードタイムを短くすること/【Quick Win】自社のリードタイムを、割り算1つで出す」を扱い、講師の手本に沿って最初の判断を1つ作ります。最初から自分の会社の資料や難しい案件を用意する必要はありません。講座内の題材で手順を確かめてから、自分の仕事へ置き換えます。
■ 講座の進み方
・導入:この講座の地図と、3週間の進め方/生産管理の目的は、リードタイムを短くすること/【Quick Win】自社のリードタイムを、割り算1つで出す
・QCDと生産方式:QCDは3つではなく、1つの軸でつながっている/見込み生産と受注生産/ロット生産と個別生産、そして流れ/稼働率を上げると、リードタイムが伸びる
・工程を管理する:ボトルネックが、全部を決める/リトルの法則/段取り替えとロットサイズ/平準化 — ばらつきを減らす
・在庫と発注:在庫は3種類。減らす理由は金利ではない/安全在庫は、√リードタイムに比例する/サイクル在庫と、発注方式2つ/【AI演習】発注点と安全在庫を計算させる
・改善の進め方:改善は、測ることから始まります/7つのムダを、金額に翻訳する/標準作業がないと、改善できません/続ける仕組みにする
・まとめ:総合演習:工程と在庫を1枚にする/1分で説明する型/小テスト(動画)/次の一歩 — 明日の現場から使うために
各セクションは、前の章で作った見方や材料を次の章で使う順番になっています。途中の演習では、講師の手本を見る、自分で同じ手順を再現する、自分の題材へ置き換える、という流れで進めます。式や枠組みだけを示して終わらせず、どの情報を拾い、何を比べ、どこまで言えればよいかを一つずつ確認します。
■ この講座の特徴
1. 設計書で定めた一つの変化に絞っています
扱う範囲を広げすぎず、「ボトルネック以外の改善は、利益を1円も増やさない」と説明できるようになるために必要な順番へ絞りました。周辺分野を網羅することより、受講後に一つの仕事を自分で進められることを優先しています。
2. 実際のレクチャー名どおりに進みます
掲載ページだけで大きな効果を約束しません。カリキュラムにある題材・演習・まとめの範囲で学びます。講座に無いツール、制度、手法を、説明文だけに足してはいません。
3. 判断の根拠を言葉にします
数字やフレームワークを出して終わるのではなく、「なぜその結論にしたか」「何が変われば結論も変わるか」を言える形にします。仕事で質問されたときに、答えだけでなく根拠まで示せる状態が到達点です。
4. AIは答えを決める人ではなく、抜けや反論を見つける補助として使います
AIを使う場面でも、最終判断は受講者自身が行います。入力する情報、確かめる前提、採用しない出力を区別し、AIの回答をそのまま貼り付けない進め方を扱います。特定の有料機能に依存せず、講座内で示す範囲で進めます。
■ 講座内で使うもの
・生産管理シート.xlsx(ボトルネック判定+リードタイム+在庫計算・数式生き)
・プロンプト集_生産管理(4本)
・テンプレ_改善提案の1枚
・sample_seisan
資料がある場合も、数字や文章を自動で正解にするものではありません。考える順番をそろえ、抜けを減らし、自分の結論を残すために使います。自分の資料を持っていない方は講座内の題材で進め、持っている方は同じ欄へ置き換えられます。
■ この講座が向いている方
製造業の若手〜中堅で、生産・製造・生産技術・購買に関わる人。現場の改善は指示されるが、どこを直せば利益が増えるのかが分からない人。あわせて、中小製造業の経営者・後継者で、在庫と納期に悩んでいる方にも向いています。
「学んだ言葉はあるが、仕事の場面で使い切れない」「数字や資料を見ても、次に何を確かめるか決まらない」「会議で結論と根拠を短く説明したい」という方に向いています。
■ この講座が向いていない方
①原価の計算方法を学びたい人(『はじめての原価計算』の範囲)②品質管理の統計手法(QC7つ道具・管理図)を体系的に学びたい人 ③特定の生産管理システムの操作を学びたい人
また、受講するだけで成果が保証される講座を求める方、個別案件の最終判断を講師に代行してほしい方にも向きません。講座が提供するのは、設計書で定めた範囲の知識・演習・判断手順です。
■ 受講後に残るもの
見終わったあとに残すのは、用語の一覧ではありません。「ボトルネック以外の改善は、利益を1円も増やさない」と説明できるための手順と、自分の言葉で説明した結果です。講座の題材で一度通したあと、自分の仕事に置き換え、同じ順番で見直せる状態を目指します。
最初から完璧な答えを作る必要はありません。まずは冒頭の演習で一つ判断し、次の章で根拠を増やし、最後に全体を一つにつなげてください。