
「広告費をどのチャネルに、どれだけ配分すれば売上が最大化するのか」――マーケティング予算の意思決定は、いまだに担当者の勘と経験、あるいはExcelでの単純な相関分析に頼っているケースが少なくありません。本講座は、Uber発のベイジアン時系列ライブラリ「Orbit-ml」と、Google CloudのVertex AIを組み合わせ、マーケティング・ミックス・モデリング(MMM)の分析基盤をノーコードに近い操作感で構築するための実践DX講座です。いきなりOrbit-mlのコードから入るのではなく、時系列モデルの基礎である指数平滑化法から丁寧に積み上げ、なぜMMMにベイジアン時系列モデルが有効なのかを理論面から理解したうえで、実際の問題に近いデータへの適用までを一気通貫で学びます。広告・販促・季節性・価格施策など複数の要因が絡み合う売上データを前に、感覚的な議論から一歩抜け出し、データに基づく予算配分の意思決定プロセスを社内に根付かせたい――そんなマーケティングDXの現場ニーズに応えることを目指した講座です。「紹介」から始まり、時系列モデルの基礎、Orbit-mlの座学、シンプルな問題でのコーディング、実際の問題への適用、分析プロジェクトの流れという順序で章立てされているため、統計や機械学習を専門としない方でも、つまずきやすい理論部分を飛ばさずに、実装まで無理なくたどり着ける構成になっています。
【この講座で学べること】
・時系列モデルの基礎:指数平滑化法の仕組みと、それがMMMの土台としてなぜ重要なのかという理論的背景
・MMM適用前の準備:Orbit-mlというライブラリそのものの成り立ちと、ベイジアン時系列モデルとしての位置づけ
・Orbit-mlの座学:MMMにOrbit-mlを適用する際の考え方、変数設計やモデルの読み解き方などの勘所
・シンプルな問題でのコーディング演習:小規模で扱いやすいデータセットを題材に、Orbit-mlを実際に動かしながら出力結果の読み方を体得
・実際の問題への適用:より実務に近いデータを使ってMMMを構築し、チャネル別の予算配分の意思決定に使える形へ落とし込む流れを体験
・分析プロジェクトの流れ:データ準備からモデル構築、関係者への説明・意思決定への反映まで、DXプロジェクトとして一連の流れをどう設計するか
【2026年7月時点の内容】
本講座は公開後も内容を継続的にアップデートしており、2026年7月時点でボーナスレクチャー「AI時代のベイジアンMMM — モデル設計の壁打ちにAIを使う」を追加しています。生成AIをモデル設計や仮説検証の壁打ち相手として活用する視点を扱っており、Orbit-mlでのMMM構築を一通り学んだあとに、実務でどうAIと協働しながら分析の精度やスピード、説明力を高めていくかのヒントとして活用いただけます。座学と演習で身につけた基礎の上に、AI時代ならではの分析の進め方を重ねて学べる構成です。
【こんな方におすすめ】
・マーケティング予算の配分根拠を、勘や経験ではなくデータに基づいて説明できるようになりたい方
・Pythonの基礎知識はあるが、時系列モデルやベイジアン統計は初めての方
・Excelや単純な回帰分析でのROI試算に限界を感じているマーケター・データ分析担当者
・Vertex AIなどクラウド基盤を活用した分析DXの進め方を、具体的な手順とともに知りたい方
・Orbit-mlという名前は聞いたことがあるが、実際に手を動かして使ったことはまだない方
・社内のマーケティング分析プロジェクトを、基礎理論から実装まで一人で立ち上げられるようになりたい方
MMMは「唯一の正解が定まらない」分析だからこそ、基礎から積み上げた理解と、実際に手を動かした経験が武器になります。指数平滑化法という土台からOrbit-mlによる実践、そして分析プロジェクト全体の流れまで、本講座で一通り体験してみてください。
This course teaches Marketing Mix Modeling (MMM) using Orbit, the open-source Bayesian time-series forecasting library originally developed at Uber, deployed on Google Cloud's Vertex AI platform. Rather than jumping straight into a modeling library, the course builds understanding from the ground up: it starts with the fundamentals of time-series forecasting through exponential smoothing, then introduces Orbit conceptually before moving into hands-on coding, first on a simplified toy problem and then on a more realistic, business-like dataset. Students also walk through the end-to-end flow of a real-world marketing analytics project, from data preparation to model output to decision-making, and a bonus lecture explores how to use generative AI as a sounding board when designing Bayesian MMM models. The course is aimed at marketers, data analysts, and DX practitioners who want to justify advertising and promotional budget allocation with data rather than intuition or simple spreadsheet correlation, and who are tired of hitting the limits of basic regression in Excel. A working knowledge of Python is expected, but prior experience with time-series models or Bayesian statistics is not required, since those concepts are introduced from first principles. By the end, students will understand why Bayesian time-series models suit marketing data, be able to build and interpret an MMM model using Orbit on Vertex AI, and know how to run an MMM analysis project from start to finish.