
私たちは何をもって「価値がある」「価値がない」「割安」「割高」と言っているのでしょうか。ファイナンスの視点を使って、自分にとっての価値を考える一つの視点を獲得します。ここでのポイントは将来キャッシュフロー、時間、そしてリスクという概念です。
会計とファイナンスの考え方の違いを説明します。根本的に異質なものの考え方ですが、ファイナンスには会計の理解が欠かせません。また、最近の会計にはファイナンスの発想が多く入っています。大きな区別を理解しておきましょう。
いわゆるコーポレート・ファイナンス(このコースの主なカバー領域)を説明します。企業の価値向上の為にCFOが関わる分野と言ってもよいでしょう。大きく3つの領域、IR含めて4つの領域をしっかり理解しましょう。
ファイナンスの歴史について簡単に説明します。ファイナンスは実務というよりは理論が先行して、逆に実務を規定してきた分野です。その成り立ちも含め説明します。
ここからは具体的なファイナンス理論に入ります。まずは最も重要ともいえる「現在価値」について説明します。合わせてファイナンスにおけるリスクという概念の意味も理解しましょう。
現在価値の計算の演習をします(3題)。どういうシチュエーションで使われるかのイメージも持ちましょう。合わせて参考として現在価値の歴史的背景も説明し、なぜ必要なのかも触れておきます。
資産の価値とは将来CFの現在価値の合計であるという考え方は企業価値算定にもそのまま当てはまります。これを企業価値算定の文脈ではディスカウントキャッシュフロー法といいますが、最もメジャーな手法であり、実務でも使われる方法といってよいでしょう。ここでは企業価値算定への布石も兼ねて、シンプルなキャッシュフローの現在価値をどう求めるかにも触れておきます(永久定額年金など)。さて、黄金のガチョウはいくらになるでしょうか?
資産の価値は将来キャッシュフローと割引率で価値が決まりますが、このそれぞれについて補足をしておきます。まず、割引率をどう設定したらよいのでしょうか。具体的なイメージも含めて説明します。
次に将来キャッシュフローの算定の補足に移ります。ここでは、間違えやすいキャッシュの動きについて、具体的な事例を交えながら解説します。
ここからは具体的な投資判断指標に入ります。資産の価値が計算できれば実際の投資判断もできるはずです。まずすべての基本となるNPVを理解しましょう。
次に企業でもよく使われるIRRを説明します。これはその案件のCFを前提とした利回りを表す指標ですが、注意点も多くあります。ぜひしっかりポイントを押さえて使いましょう。
次にやや応用編として複数案件をどのように採択していくかについての考え方を提示します。収益性インデックス(PI)について考えましょう。
ここから同じ設備投資案件について3パターンで演習を行います。徐々に問題が具体化、複雑化していきますので、順を追って思考を整理していきましょう。まずは最もシンプルなパターンです。
シンプルパターンについての解説をします。
次に、少し複雑なケース(より実践的なケース)となり、税金の問題を考えます。税金を出すということは一旦P/Lを作成しなければいけません。どんなことを考える必要があるのか整理してみましょう。
税金を含んだケースについて解説をします。
最後に、既にほかの用途に流用されているケースについて、機会費用込みでキャッシュフローを読んでいくケースを扱います。今回は比較すべき対象で割引率も変えてありますので、よく考えて取り組んでいきましょう。
機会費用の扱いについて解説をし、投資判断全体のまとめをします。
遂にここからはコーポレートファイナンスのメインテーマである企業価値の算定に入ります(バリュエーションと言ったりもします)。より理論的に精緻に考えていくところで迷子になってしまいがちですが、全体像は資産の価値評価と変わりません。まずは全体像を押さえましょう。
まずは将来キャッシュフローの推定からです。重要なことはどの利益を使い、どういう操作をして割引対象とするか、という整理です。債権者・株主に帰属する前のキャッシュフローをどう導くのか、その理屈を押さえましょう。負債の節税効果にも注意し、いったんは100%株主資本での調達と考える、ということも大切です。
次に割引率の計算に入りますが、ここでは事業リスクを直接計算できないので、調達側の期待収益率からアプローチします。一般的にWACCと言われる資本コストについて大きな考え方を理解しましょう。負債の節税効果に関してもここで調整します。
WACCの計算にあたっての負債コストについて、改めて整理します。
WACCの計算にあたっての株主資本コストについて、考え方を示します。CAPMというノーベル経済学賞を受賞したアプローチではありますが、突然の計算式に唐突感があるはずです。なぜこのような式になるのかは次章でフォローしますので、今はこういう形になるという結論だけ一旦押さえましょう。
それでは手触り感を持つためにも、WACCを計算してみましょう。いくつか与えられた数字をもとに、ご自身で資本調達のコストについて考えてみてください。
ここでようやく準備が整いましたので、企業価値の算定に入りましょう。通常は翌期からの5~10年程度キャッシュフローを想定し、その後は継続価値として一括して計算してしまいます。企業価値=DCF法+非事業資産の価値という定義を思い出しながら、改めて考えてみましょう。
ここでは改めて企業価値評価の実践を行います。まずはキャッシュフローの予測から順番にやっていきましょう。
キャッシュフローの予測について解説をします。
次に本番の企業価値算出を行います。実際にやってみると、どの数字を使うのか?計算はどうするのか?など悩まれると思いますので、悩みながら理解を深めていきましょう。
企業価値算出について解説をします。
ここでは発展的にEVAやMVAという経営指標について説明します。ファイナンスの発想を取り入れ、いかに付加価値を生み出しているかという指標として採用する企業も多いですので参考にしましょう。
最後に、ここで導入したWACCという考え方と投資指標の関係について解説してまとめをします。
この章では、前章で考えた基本的な企業価値算定をベースにして、より深い理解をしていく部分です。よくある初学者の間違いにも気を付けながら、まず最適資本構成に関して考えます。
資本調達の理論として、ペッキングオーダーを紹介します。
CAPMについては、多くの方が突然教科書に現れた式を、驚きながらもそのまま覚えて使っているのが普通ではないでしょうか。ここでは一歩進んで、なぜその式になっているのか、何がメリットで何がデメリットなのかについて押さえ、一段上級者になりましょう。
前章ではDCF法で使うCFとして事業が生み出すフリーCFを前提としていましたが、必ずしも将来キャッシュフローをそれに限る必要性はありません。ここではほかの可能性も探りながら、なぜ実務でフリーCFの計算が用いられているのかについて説明します。
最後に、PBRやPERなどの株式関係の指標とファイナンスがどのようにつながっているのかを押さえておきましょう。コーポレートファイナンスで最も重要な式と言って過言ではないPBR=ROE×PERという関係をめぐって、企業の収益性や成長期待がどのように指標に表れ評価されているのかを理解しましょう。
PERというと単なる株式投資の指標と思われるかもしれませんが、企業経営と市場との対話の中で大きな意味合いをもつものです。ファイナンスの文脈を押さえて初めて分かるPERの理解を押さえましょう。
ROEについての注意点を押さえます。近年ROE経営と言われていますが、それも正しいROE理解があってこそ意味があるはずです。ROEについて少し深掘りしてみましょう。
このコースの最後のまとめをします。ファイナンスというと数字ばかりでとっつきにくいと思われるかもしれませんが、現代経済を考える上では外せない考え方ですし、全体像自体はそれほど複雑なわけではありません。皆さんの実務でも使われているものも多いはずです。社会で価値を創出していくための共通言語を身に付け、ぜひご活躍いただきたいと思います!
※2023/6月に一部動画を更新しました。
1.【受講者の悩みや問題】
「ファイナンス脳」など、ファイナンスはこれからの時代大事だと分かってはいるものの、数式が多くてとっつきづらい、理解が難しい
社内の投資稟議でWACCやIRRなどの指標を書いてはいるものの、正直どういう意味なのか正確に理解しているわけではない
自社や取引先の企業価値を上げるためにどういう考え・発想が必要なのか学び、提案に活かしたい
株式投資で自分なりに根拠をもって割高・割安、あるいは企業の将来性を判断したいが、我流なのでこれでいいのかどうか不安である
そんなあなたのために、このコースを作りました!
2.【このコースの特徴】
たった4.5時間の動画コースでコーポレートファイナンスの基本である投資判断と企業価値算定がしっかり理解できる
ファイナンスの知識ゼロから理解できる
段階を追った演習、また実際の企業を使った企業価値算定を行うことで、価値算定の手触り感、臨場感が持てる
少しファイナンスをかじった方が陥りやすい間違いについてしっかりフォロー、痒いところに手が届く理論的説明を充実させている
※一方、投資判断・価値算定に特化しているので、証券ファイナンスや分配政策(配当や自社株買い)の説明はほとんどありません。当該領域を学びたい方は本コースの購入をお控えください。
→ 詳しくは補足事項をご参照ください
3.【カリキュラムの概要】
第0章:はじめに
第1章:ファイナンスの思考様式
第2章:価値算定の基本をつかむ! ~CFと割引率から求める価値
第3章:投資判断への応用
第4章:企業価値の算定 ~基本編
第5章:企業価値・再考 ~理解を深めるために
※第5章で最適資本構成(MM理論)やCAPMの背景である現代ポートフォリオ理論などについて説明します。
第6章:市場評価とファイナンス ~PBRをめぐって
■ 補足事項
基本的に企業の決算書は2020年度(コース作成時の最新情報)を使っています
「コーポレートファイナンスの基礎」、特に「投資判断」、「企業価値算定」のコースになりますので、証券ファイナスやコーポレートファイナンスにおける分配政策についてはほとんど扱いません。