
このレクチャーでは、これからPower BI上でキャッシュフロー表を作っていくわけなんですが、元データがどういったものか?を一緒に見ていきたいと思います。このレクチャーのダウンロードに"Building Cash Flow Statement by Power BI Desktop - data"というファイルを用意しました。こちらをダウンロードしていただきたいと思います。
今回用意したデータは、ある会社の2019年から2023年までのキャッシュフロー表に関連するデータです。
ファイルを開くと、ワークシートが4つありますね。日付データ、CashFlowData、CashFlow Template、そしてCashFlow_2019-2023です。一つづつみていきましょう。
まず、日付データ。2018年から2023年まで、一日毎の日付、年、そして月が用意されています。Power BIでモデルを組む時はこうした日付データを用意しておくと良いです。私は今回説明の便宜上先にエクセルで用意しましたが、作れる方はDAXで日付データテーブルを用意してもいいですね。
Cash Flow Dataを見ていきましょう。このデータこそ、今回Power BI上にキャッシュフロー表の形式として表現したいデータです。
(以下、フィルターをクリックして中身をみせる)
キャッシュフロー活動の種類として、営業活動のキャッシュフロー、財務活動のキャッシュフロー、そして投資活動キャッシュフローという具合に分けられています。
次にキャッシュフローのカテゴリーとして、現金収入なのかそれとも、支出なのか?かが分けられています。その他というのもありますね。これは後で説明します。
さらにサブカテゴリーとして、カテゴリーをさらに細かくわけています。例えば、カテゴリーは現金収入で、サブカテゴリーは顧客からの現金収入、といった具合です。さきほど、カテゴリーとしてその他、というものがありました。これは何かというと、各年度のスタートとなる現金残高を示していました。
あとは、年と値というのは、どの年度のことなのか?そして、その時、その項目の金額はいくらだったのか?のデータが出ています。
次に、CashFlow Templateを見ていきましょう。ここがこのコースの肝です。これまで見てきたデータはどこにでもあります。このテンプレは、Power BI上でキャッシュフロー表を再現しようとする、このコース独自です。このキャッシュフローの形をPower BIで作っていきます。
(スクロールしながら)
こちらA列をみていただくと、頭から営業活動のキャッシュフロー、投資活動のキャッシュフロー、そして財務活動のキャッシュフロー、とキャッシュフローが3つの活動に区切られています。
そしてそれぞれの活動において、収入と支出、つまり現金の入りなのか、それでも出なのか?さらにその下にこまかくどういった理由でお金が入ったのか、それとも出ていったのか?が表示されています。
具体的にこのコースのゴールを示せと言われればば、このテンプレのキャッシュフロー表を、Power BIのテーブルビジュアルないし、マトリクスビジュアルで表示し、各項目を集計して見せる、ことになります。
3つの列があります。Orderというのは、順番です。キャッシュフローの各項目を表示したい順番に並べるために入れています。これがないと、項目名のあいうえお順や、各項目に入る数字の大小順になってしまい形が崩れてしまいます。
次の2つのキャッシュフロー表項目と、キャッシュフロー表項目(無加工)というのは実質同じものです。キャッシュフロー表項目の方は、各活動を区切ったり、各項目の小計やその内訳が分かりやすいようにインデントを入れています。実際にユーザーが目にするのは、こちらです。
キャッシュフロー表項目(無加工)というのは、各項目の集計結果とこのテンプレの各項目を紐づけする時に使います。エクセルでいうところのVLOOKのようなことをして紐づけます。
その時、こちらのユーザーに見せる方はインデントを入れています。データ上はインデントを入れているこれ(キャッシュフロー表項目)とこれ(キャッシュフロー表項目(無加工))は違うものです。ですので紐づけ用として、この無加工を用意しています。ただ、これは紐づけに使うだけで、ユーザーが目にするのは、このキャッシュフロー表項目だけです。
ここでみていただきたいのは、2つあります。まず、キャッシュフロー表項目のもっとも粒度の細かい、各アイテムというのは、さきほど見たCash Flow Dataのサブカテゴリー列に対応するということです。例えば、ここ(データ)に顧客からの現金収入ってありますよね。これが、テンプレのこれらに該当します。この関連を利用して、集計します。
データとテンプレを見ていただいた今、一つ注目いただきたいのが、各キャッシュフロー活動と、収入なのか支出なのかは、2つの列によってきめられている、ということです。例えば、テンプレでいうところで、営業活動のキャッシュフローで、現金支出、というのがあります。これはいくらかな?と思った時に、データをみると、カテゴリーで現金支出という項目があるので、これが使えそうってなりますよね。ただ、現金支出も営業活動のキャッシュフローだけではなく、投資活動にも財務活動にもあります。
ですので、営業活動で、しかも現金支出、という集計をしようと思った時、集計条件として2つ設定する必要があります。すなわち、キャッシュフロー活動の種類は何で、そしてカテゴリーは何なのか?これらを決める必要があります。こうした条件設定による集計をどうDAXに落とし込んでいくかは、のちのレクチャーで具体的に説明します。
みなさんが本コースで学んだテクニックをみなさんの実務で利用する時、テンプレのデータをどう集計するか?それは、今みたように、テンプレとデータで、関連する項目にかかっています。ですので、この後コースをご受講いただく時に、データ集計する時にはどのキーで集計しているのか?
さらに言えば、実務で応用する時に、テンプレとデータを紐づける項目はあるのか?ないならどうやって作るか?を意識していただければ、みなさんの実務への引き寄せがさらに強まると思います。
最後、CashFlow_2019-2023。これは、このCashflow Dataでみたデータを、キャッシュフロー表の形で集計するとこうなる、といういわば答え合わせ用に用意しました。というのがこれだけ項目が多いと、エラーが発生していても、とりあえず数字が出ていたら、合っているのか、合っていないのか分かりません。作ったキャッシュフロー表がこのようになっていたら正解、という答え合わせのために用意しておきました。このワークシートは加工することはありません。
こうした答え合わせ、実務では結構なおざりにされがちです。Power BIレポートを組むので息が切れてしまって、確認する余裕がありません。もしくは作った時には確認したけれど、いったん運用したらもうその後は確認なしってこともあるあるですね。
Power BIは自動で集計し、ビジュアルを作ってくれますがそれゆえに何か不具合が起こっても、あからさまなエラーが出るまでは、結構気づかないことが多いです。ぜひ、折を見て別途集計したデータと、目の前のPower BI レポートの数字を統合して、確認することをお勧めします。
以上、ここではこれから加工する元データファイルを見ていきました。次のレクチャーから、データをPower BIに読み込んでいきます。
このレクチャーでは、Power BIにデータを読み込んでいきます。
Power BIを起動します。私は名前を Power BI CF Building として保存しておきます。この後、中断したいと思えば、ctl + s で保存すればOKです。
データを読み込みましょう。データを取得、Excelブックです。ファイル格納位置より読み込みます。今回読み込むのは、前のレクチャーでは紹介したこれら4つのワークシートのうち、こちらのCashFlow_2019-2023を除くすべてです。
データの変換で、データ内容をチェックしておきましょう。クエリ名、データ型をチェックします。クエリ名としては、この名前で、ファイル内容を表していると思いますのでOKですと。データ型のチェックをします。日付データは日付、テキストはテキスト、数値データは数値になっていてよさそうです。
今みているレポートにはありませんが、たまにPower BIでデータを読み込むと全くデータが入っていない範囲まで読み込んでしまっている場合があります。このあたりにもう何列かあって、データが入っていないと。ブランクの範囲も読み込んでしまっている状態です。もしそういう列が入っていたら、右クリックで削除していただければと思います。
では、これで閉じて適用を押します。データ部分に、さきほどのクエリが登場し、Power BIにデータが読み込まれました。
ここで、モデルビューに行きます。日付データを上にして、データを真ん中。テンプレを下にもっていきます。この配置は単に説明の便宜上です。
普通ですとここで日付データとCashFlow Dataを年で紐づけしたいところです。なぜなら、(テーブルビューにいく)CashFlow Dataには、日付はないですが、年、があります。そして、日付データにも年の列があります。
Power BI Reportについて、日付でスライサーをかけるときは、個々のデータ、ここでいうところのCash Flow Dataではなく、別途用意した日付データを使うのがベストプラクティスとされているからです。
(モデルビュー)じゃあ、ってことでつなごうとすると、エラーが出ます。カーディナリティーが多対多となっています。キャンセルします。なぜエラーか?(テーブルビュー)日付データの年度には同じ年度の行がいくつもありますよね。多数あると。そして、こちらCashflow Dataの方にも年はいっぱいあります。多数あると。ですので、リレーションを組もうとすると、カーディナリティが1対多ではなく、多対多となりエラーとなります。
ですので、ここでは、リレーションは組みません。
じゃあ、ベストプラクティスから離れて、スライサーを組む時に、この日付データではなく、データ自身の年を使うのか?答えはノーです。あくまでベストプラクティスにこだわりたいと思います。というのも、実務では今回のコースのように1つのファイルに貸借対照表データだけではなく、他のデータと一緒であることの方が多いと思います。その時に、この貸借対照表ビジュアルだけは、日付データは別扱いだと、いかにも間違いのもとだからです。
この後でのレクチャーでではどう回避するのか?解説していきたいと思います。
(モデルビューのまま)
以上、このレクチャーではデータの読み込みと、日付データとCashflow Dataのリレーションを組む際の問題点を明らかにしました。
次のレクチャーでは、明らかにした問題をクリアしつつ、Cashflow Dataを集計するメジャーを作っていきます。
このレクチャーでは、(テーブルビューにいく)CashFlow Dataのこちらの値を集計するメジャーを作っていきたいと思います。
Power BIのベストプラクティスとして、メジャーをたくさんつくっていく前に、値を集計するメジャーを一つ作っておく、というのがありますね。それをここでは作ります。
さらに、そのメジャーは、前のレクチャーで明らかにしたリレーションシップ問題を克服させます。
(モデルビュー)
具体的には、日付データをこのレポートのスライサーにしたいのだけれど、()日付データとCash Flow Dataのカーディナリティが多対多でエラーになるという問題でした。ですので、リレーションは組んでいません。
では、レポートビューに戻ります。ここからたくさんメジャーを作るので、作成したメジャーを格納するためのクエリを一つ用意します。ホーム、データの入力です。クエリ名を「キャッシュフロー表メジャー」とします。ここに作成したメジャーを格納していきます。
では、作ったメジャーがここに格納されるように、このキャッシュフロー表メジャーをクリックした後に、新しいメジャーです。このメジャーの名前は、「キャッシュフローの値」、としたいと思います。まず、私の方で、DAX式の方を作って、後から解説します。
キャッシュ・フローの値 =
CALCULATE(SUM(CashFlowData[値]),
TREATAS(VALUES('日付データ'[年]),'CashFlowData'[年]))
CALCULATEからSUMの部分は良いかと思います。cashflow dataの値の部分をSUM、合計するというものです。そして、条件。ここで、CALCULATEの条件で使っているTREATAS。
TREATAS という関数について、少し丁寧に説明します。
この関数は一言でいうと、「あるテーブルの列を、別の列になりすましさせる関数」です。つまり、リレーションがなくても、まるで関係があるかのように「振る舞わせる」ことができます。
今回、「日付データ」テーブルと「Cashflow Data」テーブルの間に直接リレーションを作れませんでした。多対多になってしまい、Power BI側でエラーが出てしまうからです。
そこで TREATAS を使って、リレーションの代わりになる「仮想の橋」をかけることにしました。
この部分です(下記を選択する):
TREATAS(VALUES('日付データ'[年]),'CashFlowData'[年])
ここでは、「日付データ」テーブルで選ばれている 年 の値、を、「cashflow Data」テーブルの 年 に一時的になりすましさせることができます。
すると、あたかも両者がリレーションでつながっているかのように、日付データテーブルの年を使って、Cashflow Data 側にその年のフィルターがかかるというわけです。
つまりこのTREATASにより、「日付データ」で年を選ぶ、具体的にはスライサーで日付データの年を選ぶと、Power BIが裏で、「cashflow Data」からその年のフィルターをかけてくれます。見た目には、日付データの年を選んでいるように見えるけど、日は裏では、cashflow dataの年を選んでいる。これがなりすましと説明した理由です。
あとは、そうしてフィルターをかけたものを、CALCULATEのこちらのSUMで集計する、そんな式になります。
このVALUEは、スライサーで選択されたものを持ってくる働きをしています。ただ、今回のようなケースではTREATASとセットで使うことが多いので、TREATASを使う時に、なりすましさせる値をVALUEで囲むものだ、くらいで整理しておけば良いでしょう。
以上、このレクチャーでは、TREATASを利用して、Cashflow Dataの集計メジャーを用意しました。
次のレクチャーでは、こうして作成したメジャーの確認を行います。
このレクチャーでは、前のレクチャーで作成しました集計メジャーの確認をしたいと思います。Power BI Reportでは、作ったメジャー。特にあまりなじみのないDAXで、はじめてメジャーを組んだ時などは、単に数字がでてきてやったー!ではなく、本当に合っているか、それっぽい数字が出ているだけではないか、検証が大事になります。ではやっていきましょう。
ちなみに、もし、メジャーを別のところで作成してしまっても、メジャーを選択して、メジャーツール/ホームテーブルで移動できます。また、メジャー格納用に作ったクエリの列1というのは要らないので削除しておきましょう。
では、作成したメジャーをキャンバスに落とします。カードにして表示単位を無しにします。メジャーを選択して、コンマもつけておきます。
さらに、スライサーを用意します。そして、日付データの方の年を入れます。書式でバーティカルリストにかえます。スライサーで年を変えると、数値が動いていますね。そもそもこれがやりたくて、前のレクチャーでTREATAS関数を使ったわけなので、まずはTREATASは成功であったと。
前のレクチャーではTREATASはなりすましの役をしているという話をしました。今私たちは、スライサーで、こちら日付データの年を変えています。ただ、正確には日付データの年を変えた気になっているだけです。実際、POWER BIの中では、こちら、Balance Sheet Dataの中の年が、スライサーを操作するたびに変わっています。これがTREATASがなりすましている、といった理由ですね。
はい。次に、じゃあってことでこの出てきた数字を検証します。私は検証用に元データファイルを開きました。みなさんは見ていただければOKです。
まず、スライサーをまったくかけない状態。(テーブルビュー)このメジャーはCash flow Dataのこの1列を集計しているわけです。ですので、スライサーをまったくかけない状態ならば、(元データ)元データで対応するこの1列の合計であるはずです。合計をみると、1,520,403。
カードのデータも同じです。まず、データ全体としては合っていると。
次にスライサーをかけます。2021年。298,220。(元データ)これは元データで2021年をフィルターかけて出てきた数の合計と等しいはずです。こちらも同じく298,220。
合っていますね。念のためもう一年だけやりましょう。このままエクセルの元データで2023年でフィルターをかけます。394,400です。Power BI reportで2023年を選ぶと、やはり394,400です。合っていますね。
では、元データはフィルターを外して、閉じておきます。
以上、このレクチャーでは集計メジャーの数値確認を行いました。次のレクチャーでは、(テーブルビューにく)こちらのキャッシュフロー表のテンプレをレポートビューに反映させていきます。
このレクチャーからは、前のレクチャーで用意したこちらのキャッシュフロー表、こちらにいれるメジャーを作っていきます。
イメージとしては、そのメジャーが完成して、こちらに落とすと、キャッシュフロー表の頭からお尻まで。途中の、各活動によるキャッシュフローの合計。さらにこの下にある、期首つまり年のはじめのキャッシュの残高。そして、今年どれだけキャッシュが増えたかもしくは減ったかを示す増減、期首と当期の増減から導かれる、期末、つまり年の終わりのキャッシュ残高までが出る、そんなメジャーをここから作っていきます。
1つのメジャーでそれらすべてを行うのため、そのメジャーは非常に複雑になります。とは言っても、基本的なことの組み合わせです。少しづつ作っていきましょう。
ここから、いくつかのレクチャーを使って、最終的に作りたいその1つのメジャーに入れるパーツを作っていきます。
まず、作っていくのは、各活動の合計数値のメジャーです。具体的には、営業活動のキャッシュフロー合計、投資活動のキャッシュフロー合計、そして財務活動によるキャッシュフロー合計です。
しかし、それらをいきなり計算するのではなく、さらにパーツにわけます。各活動における現金収入と現金支出。これらをまず計算します。そして収入と支出を合計して、各活動のキャッシュフロー合計、これを作る。このようなプロセスを経たいと思います。
(テーブルビューにいく)さて、各活動の収入と支出は、どう集計するか。テーブルビューにいきます。Balance Sheet Dataの活動の種類と、カテゴリー。これら2つの列が使えそうです。種類で何の活動か?そしてカテゴリで収入なのか支出なのか?これら複数の条件に合う集計ができれば、各活動の収入、支出が計算できそうです。
これからDAXを組んでいきますが、まずはこの集計するキャッシュフローの種類と、カテゴリーのスクショをとっておきます。というのが、これからCalculate式で計算していくわけですが、計算条件はモロこうした種類だったりカテゴリーのテキストで集計します。ですので誤字をなくすためです。
では、営業活動によるキャッシュフローの現金収入から作っていきましょう。
メジャーを格納するキャッシュフロー表メジャーをクリックします。そして新しいメジャーです。
営業活動による現金収入 =
CALCULATE('キャッシュ・フロー表メジャー'[キャッシュ・フローの値],
FILTER('CashFlowData',
'CashFlowData'[キャッシュ・フロー活動の種類] = "営業活動によるキャッシュ・フロー" &&
'CashFlowData'[キャッシュ・フローのカテゴリー]= "現金収入")
)
できたメジャーをエンターします。一つ実務であるあるなのは、ここで営業活動によるCFとか、現金収入と入力するために、日本語でいれますよね。そのあと、CalculateやFilterの閉じカッコをするのに、日本語のまま閉じカッコして、全角で閉じカッコをしてしまい、エラーが出るというものです。見た目は当然カッコなので、何が悪いのかわからず、焦る、ということがありますので、お気をつけください。まあ、私だけでみなさんは大丈夫ですね。
では、DAX式の説明をします。まず CALCULATE で集計するのは、前のレクチャーで作ったキャッシュフローの値です。これは、cashflow dataの値を集計するのでした。
さて、calculateの次に来るのは集計条件です。
再計算の条件を指定しているのが FILTER 関数です。
この FILTER 関数では、CashFlowData テーブルの中から、「営業活動によるキャッシュ・フロー」で、かつ「現金収入」に該当する行だけを取り出しています。
この「かつ」を表しているのが &&、いわゆるAND条件です。つまり、「営業活動」でもあり、「現金収入」でもある。この両方の条件を満たすデータだけを対象にしている、というわけです。
もしこの && を使わず、どちらか一方の条件しか書かなかった場合、「営業活動」だけのすべてのデータや、「現金収入」だけのすべてのデータも含まれてしまいます。そうなると、欲しかったデータは出てきません。
このように FILTERと&&を使うと、複数の条件を細かく指定できるので、正確にデータを絞り込んだ上でメジャーを再計算することができます。
はい。これでまずは営業活動で、かつ現金収入の集計ができました。
はい。
この後は、ほぼコピペでできます。
今回作った式をコピーして、再度新しいメジャーです。貼り付けます。
(テンプレを見ながら)次は、こちらの投資活動の現金収入です。
コピペをした後に、活動名だけか変えます。
投資活動による現金収入 =
CALCULATE('キャッシュ・フロー表メジャー'[キャッシュ・フローの値],
FILTER('CashFlowData',
'CashFlowData'[キャッシュ・フロー活動の種類] = "投資活動によるキャッシュ・フロー" &&
'CashFlowData'[キャッシュ・フローのカテゴリー]= "現金収入")
)
次は財務活動のキャッシュフローにいきます。また式をコピペします。
財務活動による現金収入 =
CALCULATE('キャッシュ・フロー表メジャー'[キャッシュ・フローの値],
FILTER('CashFlowData',
'CashFlowData'[キャッシュ・フロー活動の種類] = "財務活動によるキャッシュ・フロー" &&
'CashFlowData'[キャッシュ・フローのカテゴリー]= "現金収入")
)
一旦ここでレクチャーを区切ります。(レポートビュー)以上、ここではキャッシュフローテンプレのうち、各活動の現金収入の集計メジャーを作りました。
次のレクチャーでは、同じ要領で各活動の現金支出のメジャーを作っていきます。
このレクチャーでは、最終的にPower BIで表示したいキャッシュフロー表を、レポートビューにのせていきます。
(テーブルビュー、テンプレにいく)
やりたいこととしては、このCFテンプレの形、このキャッシュフロー表項目という列、これをPower BI上で再現したいわけです。なかなか単純にいかないのが、こうしたインデントや、スペースを表現にするには、多少書式を工夫する必要があります。
では、はじめましょう。
レポートビューに行き、今あるビジュアルは全部消しておきます。その上で、cashflow templateのキャッシュフロー表項目をキャンバスに持ってきます。私の場合は自動で、テーブルになりました。なってなければ、テーブル。こちらをクリックします。
さらに、Orderもキャッシュフロー表項目の上に載せます。このオーダーが、テンプレのとおりの順番にするのに活躍します。順番が大事です。Orderの方が上になっている、テーブルでいえば左に来ていることを確認してください。
まずみてもらうと、全然テンプレっぽくないですよね。Order列をクリックします。クリックするたびにソートされます。昇順、小さいものから大きい数になるようにならべます。すると、ぐっとPLのテンプレっぽくなりました。
ただ、よくみると、スペースがなくなっています。Orderをみると、9のあとにすぐ11がきています。10であるスペースが消えています。
視覚化の列のところ、Orderの矢印をクリックします。ここで、集計しない、をクリックします。すると順番がまた崩れるので、ソートしなおします。するとスペースが復活しました。
あと、念のため、同じく、データのない項目を表示する、にもチェックをいれておきます。
次にこのオーダー列というのは見栄えが悪いので列を縮めてみえなくします。削除すると順番が崩れるので、見えなくするだけです。
すると、ヘッダーがなんだか太くなって見栄えが悪いです。
ビジュアル書式の列見出し。このテキストの折り返しをオフにします。みえてませんが、ここで隠したオーダー部分が折り返しになっていたので、ヘッダーが太くなっていたのでした。
今、各行が幅がまちまちですね。ここは詰まっていますが、ここはスぺースがある。これは同じく書式の値、テキストの折り返しをオフにすることで解決できます。さらにこれにより、インデントも表示されます。
はい。こうして、(テーブルビューにいく)エクセルで用意したようなテンプレをPower BI上で表現できました。今回はたまたまキャッシュフロー表ですが、こうしたテクニックを他にも応用できれば、Power BI上の表現の幅が広がりますね。特に、このorderを入れて表示させる順番を決めるのは汎用性のあるテクニックです。
以上、このレクチャーでは、キャッシュフロー表をレポートビュー上に表示しました。
ここからは、Switch関数などを用いて、テンプレの各行に対応する数値を表示する、DAX式を作っていきます。
前のレクチャーでは、各活動の現金収入のメジャーを作りましたね。そしてその理由というのは、さらにそれらのメジャーを集計して、各活動のキャッシュフロー合計を出したいのでした。例えば、営業活動のキャッシュフロー合計ならば、営業活動の現金収入と、現金支出を出して。そしてそれらを合計して営業活動のキャッシュフロー合計を出す、こういう流れです。
さらにリマインドですが、今こうしてメジャーを作っているのは、最終的にこのテンプレに入れたい1つのメジャーのパーツづくりです。
ではやっていきましょう。このレクチャーでは各活動の現金支出のメジャーを作ります。現金支出は、すでに作った各活動の現金収入のメジャーのコピペでできます。
営業活動のキャッシュフローからやっていきます。現金収入のメジャーをコピー。収入を支出に変えます。そして、集計条件も収入から支出に変える。これだけです。ハイ。これでエンター。
残りも同じ要領でやっていきましょう。(投資活動、財務活動を実施)
はい。これで、各活動の現金収入と現金支出を計算するメジャーができました。次のレクチャーではさらにこれらを集計して、各活動のキャッシュフロー合計を出します。
このレクチャーでは、これまでのレクチャーで作った各活動の現金収入と現金支出を集計して、各キャッシュフロー活動の合計を出していきます。
集計の時、間違えやすいので念のため触れておきます。
今、レポートビューで、現金支出のメジャーをテーブルに落としました。すべてマイナスがついていますよね。これはなぜかというと、テーブルビューにいきます。データをみると、支出というのはマイナスが入っています。これらを集計しているのが、各活動の現金支出メジャーです。なので、結果もマイナス。
この後、各活動の合計をする時、収入から支出を引くから、ということでマイナスにしてはいけません。というのも、すでに支出にはマイナスがついているからです。
では、やっていきましょう。まずは営業活動のキャッシュフロー合計からやります。また、新しいメジャーです。名前は、テンプレに合わせて営業活動のキャッシュフロー合計です。
数式としては、営業活動の収入と支出の合計です。収入から支出で引き算としないのは、すでに支出にはマイナス符号がついているからでしたね。
営業活動によるキャッシュ・フロー合計 =
'キャッシュ・フロー表メジャー'[営業活動による現金収入] + 'キャッシュ・フロー表メジャー'[営業活動による現金支出]
はい。同じ要領で投資活動と財務活動もやっていきます。組み合わせを間違えないように作った後はチェックします。まず、活動名はあっているか?そして現金収入と現金支出。それぞれ対象の活動のものか?今やってるような、コピペで一部名前だけ変えるという作業はとにかく間違いやすいです。私も眠い時にこういうのをやっていると、たまにとんでもない間違いをするときがあります。
投資活動によるキャッシュ・フロー合計 =
'キャッシュ・フロー表メジャー'[投資活動による現金収入] + 'キャッシュ・フロー表メジャー'[投資活動による現金支出]
財務活動によるキャッシュ・フロー合計 =
'キャッシュ・フロー表メジャー'[財務活動による現金収入] + 'キャッシュ・フロー表メジャー'[財務活動による現金支出]
はい。いいですね。各活動のキャッシュフロー合計ができました。
ここで、どの活動にも入っていないので、すっかり作るきっかけがなかった、こちらの「期首の現金及び現金同等物の残高」を作ります。
というのも、こちらの増加額というのは、各活動のキャッシュフロー合計で計算できます。そして、期末残高というのも、期首の残高に、増加額を足せばでます。この時、期首の残高だけまだ計算していないんですよね。
ただ、これもコピペできできます。営業活動による現金収入をコピーして、名前をテンプレにあわせて、「期首の現金及び現金同等物残高」とします。いったんエンターとして、テーブルビューで、cash flow dataをみます。期首残高というのは、種類もカテゴリーもすっ飛ばして、サブカテゴリーだけで集計できます。ですので、こちらのキャッシュ・フローのサブカテゴリーだけで集計します。
期首の現金及び現金同等物残高 =
CALCULATE('キャッシュ・フロー表メジャー'[キャッシュ・フローの値],
FILTER('CashFlowData',
'CashFlowData'[キャッシュ・フローのサブカテゴリー] = "期首の現金及び現金同等物残高"
)
)
はい。これでいいです。
以上、このレクチャーでは、各キャッシュフロー活動の合計値と、期首の現金残高を示すメジャーを作りました。次のレクチャーでは、これまで作ったメジャーの確認をします。
このレクチャーでは、これまで作ったメジャーの確認をします。私は答え合わせ用に元データを開いています。では、スペースをたっぷりとりたいので、新しいページを作ります。
では、これまで作ったメジャーをテーブルに落としていきます。全部を確認してもいいのですが、集計結果があっていれば、そのパーツもあってるだろうということで、各活動のキャッシュフロー合計をもってきます。あと、ついでに期首残高もいれましょう。
このままだとわかりにくいのでコンマをいれます。
さらに、年ごとでスライサーもかけたいので、日付データの年をもってきて、スライサーを作ります。
では、2019年でチェックします。
もとデータをみます。2019年の各活動のキャッシュフロー合計、そして期首残高を比べます。
いかがでしょうか?
はい。あってますね。では、2022年もついでにやっておきましょう。スライサーで2022年を選んで比べてみます。
はい。こちらも大丈夫ですね。メジャーキチンとできています。このページは答え合わせ用だったので、まるごと消してしまいます。
以上、このレクチャーでは、これまで作った集計メジャーの答え合わせをしました。
次のレクチャーでは、こうして作ったメジャーを1つのメジャーにまとめていきます。
(テンプレをみせながら)これまでのレクチャーで、各活動のキャッシュフロー合計と、期首残高を出すメジャーを作りました。このレクチャーではこうしてこれまで作ったメジャーを一つのメジャーにまとめていきます。
最終的にはその1つのメジャーをこちらのテンプレに落とすと、これらすべての項目の数字を出す、そんなメジャーを組み立てることです。
1つのメジャーで、こうした一番粒度の細かい項目から、各活動の合計、そして、期首、増加額、そして期末残高を出すといった、複雑なメジャーになります。ただ、それは個々の単純なことの積み上げです。少しづつ作っていきましょう。
ここでは、各活動のキャッシュフロー合計をまとめます。
では、メジャー作っていきましょう。いったん、キャッシュフロー表の一番上にきている、営業活動のキャッシュフロー合計だけを、これから作るメジャー入れたいと思います。
(テンプレを見せながら)集計をする条件として、これらのテンプレの項目通りにテキストを入力する必要があります。これから作ろうとする営業活動のキャッシュフロー合計ならば、このまま入力します。営業活動のキャッシュフローだけではダメなわけです。キャッシュとフローと間に中黒が入るとかはいかにも間違えやすいです。
ですので、テンプレが参照できるように画面の下の方にテンプレを移動させます。こちらメジャーを作る時には、メジャー作成のスペースで上部の方は見えなくなってしまうので。では、メジャーを作ります。
メジャーを格納するクエリにいきまして、新しいメジャーです。メジャーの名前は、金額、とします。
まずは、私の方でメジャーを作って、そこから説明します。まずは、営業活動のキャッシュフロー合計のみをこの金額、メジャーに加えます。
金額 =
VAR SelectedItem = SELECTEDVALUE('CashFlowTemplate'[キャッシュフロー表項目(無加工)])
RETURN
SWITCH(TRUE(),
SelectedItem = "営業活動によるキャッシュ・フロー合計", 'キャッシュ・フロー表メジャー'[営業活動によるキャッシュ・フロー合計],
BLANK()
)
はい。入力ができました。ここから説明していきます。
これまで説明したとおり、今から作ろうとするメジャーは、いろんなことを一つのメジャーでやるので、式がごちゃごちゃします。ですので、バリアブルを作ります。
バリアブルの名前は、SelectedItemとしました。このバリアブルでは、SELECTEDVALUEというDAXを使います。SELECTEDVALUEは、「今表示されている行で、何が選ばれているのか」を取得する関数です。ここでは、Cash flow Template テーブルの「キャッシュフロー表項目(無加工)」列から、現在の行で選ばれている値、つまり「この行はどの項目なのか?」を変数に格納しています。
例えば、表示された行が「営業活動によるキャッシュフロー合計」なら、SelectedItem に "営業活動のキャッシュフロー合計" が入ります。
SWITCHというDAX式を使います。
SWITCH式は、その直後にTRUE式を入れて、連続してIF式を作る代わりに使うことが多いです。
SWITCHは本来、「この値がAならこれ、Bならそれ」というように、何か“特定の値”に基づいて条件分岐を行う関数です。
ですが、TRUEを先頭に入れると、条件式をひとつずつ評価していく、いわば複数のIF文のような使い方ができるようになります。
つまり「条件がTRUEになるものがあったら、それに対応する値を返す」という書き方ができるんですね。
これにより、「この項目ならこれを表示、別の項目ならあれを表示」といった柔軟な条件分岐が可能になります。
今回の場合では、バリアブルで用意した選択された行の値が、営業活動のキャッシュフロー合計ならば、営業活動のキャッシュフロー合計のメジャーを走らせる、となります。
この後、条件をどんどん追加していきますが、まずはここで一旦区切りたいので、BLANK()をい入れました。こうすることで、いったん選択した行が営業活動のキャッシュフロー合計でなければ、ブランクで返す、とできます。このBLANK()は、少しづつメジャーを作るために便宜上入れるものです。最終的には、このBLANK()は削除します。
では、できたメジャーをさっそくテンプレに反映させてみましょう。複雑なメジャーを作る時には、ちょっとづつ作る、そしてちょっとづつ確認することが重要です。
コンマを入れておきます。
営業活動のキャッシュフロー合計に、2,492,989 という数字が出ました。元データで確認します。(元データを出す)今は、全期間のデータが入っています。ですので、こちらのcashflow 2019-2023で、営業活動のキャッシュフロー合計の全期間の合計と一致しているハズです。集計してみると、確かに2,492,989となっています。一致していますね。これで、営業活動のキャッシュフロー合計が、この金額メジャーのパーツとして反映されていることが確認できました。いったんここでレクチャーを区切ります。
以上、このレクチャーでは、金額メジャーに営業活動のキャッシュフロー合計を反映させました。次のレクチャーでも引き続き、金額メジャーの作りこみを続けていきます。
このレクチャーでは、引き続き金額メジャーの作りこみをしていきます。
前のレクチャーで営業活動のキャッシュフロー合計を反映せました。ここでは、営業活動のキャッシュフロー合計を反映した要領で、投資活動と財務活動のキャッシュフロー合計も反映させます。
コピペでできちゃいます。
行を2つ作り。こちらの営業活動のキャッシュフローの行をペーストします。そして、中身だけ、それぞれ投資活動を財務活動します。ここで、各活動名がキチンとテンプレ通りになっているのを確認して、条件があったら計算するものが、それぞれの活動なのか?も確認します。
こうしてコピペで作るもので、こっちは財務活動ってなっていても、走らせるメジャーは営業活動のキャッシュフロー合計になっていた、というのは実務であるあるですね。
はい。両方とも大丈夫ですね。では、これでエンターとします。
金額 =
VAR SelectedItem = SELECTEDVALUE('CashFlowTemplate'[キャッシュフロー表項目(無加工)])
RETURN
SWITCH(TRUE(),
SelectedItem = "営業活動によるキャッシュ・フロー合計", 'キャッシュ・フロー表メジャー'[営業活動によるキャッシュ・フロー合計],
SelectedItem = "投資活動によるキャッシュ・フロー合計", 'キャッシュ・フロー表メジャー'[投資活動によるキャッシュ・フロー合計],
SelectedItem = "財務活動によるキャッシュ・フロー合計", 'キャッシュ・フロー表メジャー'[財務活動によるキャッシュ・フロー合計],
BLANK()
)
各活動で数字が出てきています。うまくワークしていますね。クイックに元データと確認しておきます。はい、合ってますね。
いったんここでレクチャーを区切ります。以上、このレクチャーでは、投資活動と財務活動のキャッシュフロー合計を金額メジャーに反映させました。次のレクチャーでも引き続き、金額メジャーの作りこみを続けていきます。
このレクチャーでは、引き続き金額メジャーの作りこみを続けていきます。
ここでやりたいのは、こちらの現金の増加物、期首の残高、そして期末の残高。ここをやっていきます。ここはこれまでとちょっと違います。
金額 =
VAR SelectedItem = SELECTEDVALUE('CashFlowTemplate'[キャッシュフロー表項目(無加工)])
RETURN
SWITCH(TRUE(),
SelectedItem = "営業活動によるキャッシュ・フロー合計", 'キャッシュ・フロー表メジャー'[営業活動によるキャッシュ・フロー合計],
SelectedItem = "投資活動によるキャッシュ・フロー合計", 'キャッシュ・フロー表メジャー'[投資活動によるキャッシュ・フロー合計],
SelectedItem = "財務活動によるキャッシュ・フロー合計", 'キャッシュ・フロー表メジャー'[財務活動によるキャッシュ・フロー合計],
SelectedItem = "期首の現金及び現金同等物残高", 'キャッシュ・フロー表メジャー'[期首の現金及び現金同等物残高],
SelectedItem = "現金及び現金同等物の増加額", 'キャッシュ・フロー表メジャー'[営業活動によるキャッシュ・フロー合計]+'キャッシュ・フロー表メジャー'[投資活動によるキャッシュ・フロー合計]+'キャッシュ・フロー表メジャー'[財務活動によるキャッシュ・フロー合計],
SelectedItem = "期末の現金及び現金同等物残高", 'キャッシュ・フロー表メジャー'[期首の現金及び現金同等物残高] + 'キャッシュ・フロー表メジャー'[営業活動によるキャッシュ・フロー合計]+'キャッシュ・フロー表メジャー'[投資活動によるキャッシュ・フロー合計]+'キャッシュ・フロー表メジャー'[財務活動によるキャッシュ・フロー合計],
CALCULATE('キャッシュ・フロー表メジャー'[キャッシュ・フローの値],
FILTER('CashFlowData','CashFlowData'[キャッシュ・フローのサブカテゴリー] = SelectedItem))
)
まず、期首なんですが、こちらはすでにメジャーを作っていますね。これまでと同じ要領で、行を足したのちに、テキストを変えて、メジャーを変えれば対応できます。
一旦これでエンターとします。数字出てきましたね。
次にこの現金及び現金同等物残高の増加額をやりましょう。ここは要は、この1年で全部の活動で一体いくら現金が増えたのか、もしくは減ったのか?を示すところです。(テンプレを見せながら)ですので、これら3つの各活動の合計をさらに合計すれば、1年の増加額で出ます。もし、ここでマイナス数値が出れば、それは減少したことになります。
では、数式を足していきます。ここはコピペではなく数式を書いていきます。最後に、ここはまだSWITCH式の中ですので、コンマを忘れないようにしましょう。ハイこれでエンターとします。数字出ました。
これらが用意できましたので、こちらの期末残高ができます。期末残高というのは、期首残高に今年度の増加分を加えればできますね。今年度の増加分というのは、ここで計算しているので、これをそのままコピペします。ハイ、これでエンターとします。数字が出ました。
ここでもクイックに確認しておきます
ここで一旦レクチャーを区切ります。
以上このレクチャーでは、期首、当期の増加分、そして期末残高を金額メジャーに反映させました。
次のレクチャーでも引き続き、金額メジャーの作りこみを続けていきます。
このレクチャーでも引き続き、金額メジャーの作りこみを続けていきます。このレクチャーでは、(テンプレを示しながら)これらの細かくて、たくさんある項目、これらを埋めていきます。
みなさんの中には、これらの各活動のキャッシュフロー合計のように、いちいち全項目の条件式つけていかないといけないの?大変じゃない?と思われている方いらっしゃるかもしれません。結論からいうと、それは不要です。(テーブルビュー)こちら、cashflow Dataのサブカテゴリー列。ここがテンプレのこれらの項目と一致しています。ですので、単にこの列と一致するものを集計すればよいです。では、具体的にやっていきましょう。レポートビューに戻ります。
また、金額メジャーを開きます。途中経過用に残しておいた最後のBlank()は削除します。そして、SWITCHの最後の閉じカッコはよけておきます。最後、こちらに入れていきましょう。
まず、集計ということで、CALCULATEを使います。そして、何を計算するか?はcashflow dataの値を集計する、[キャッシュフロー表の値]メジャー。これを入れますと。次にCACULATEの次の引数、どういう条件で、この貸借対照表の値メジャーを計算させるか?ここからがポイントです
金額 =
VAR SelectedItem = SELECTEDVALUE('CashFlowTemplate'[キャッシュフロー表項目(無加工)])
RETURN
SWITCH(TRUE(),
SelectedItem = "営業活動によるキャッシュ・フロー合計", 'キャッシュ・フロー表メジャー'[営業活動によるキャッシュ・フロー合計],
SelectedItem = "投資活動によるキャッシュ・フロー合計", 'キャッシュ・フロー表メジャー'[投資活動によるキャッシュ・フロー合計],
SelectedItem = "財務活動によるキャッシュ・フロー合計", 'キャッシュ・フロー表メジャー'[財務活動によるキャッシュ・フロー合計],
SelectedItem = "期首の現金及び現金同等物残高", 'キャッシュ・フロー表メジャー'[期首の現金及び現金同等物残高],
SelectedItem = "現金及び現金同等物の増加額", 'キャッシュ・フロー表メジャー'[営業活動によるキャッシュ・フロー合計]+'キャッシュ・フロー表メジャー'[投資活動によるキャッシュ・フロー合計]+'キャッシュ・フロー表メジャー'[財務活動によるキャッシュ・フロー合計],
SelectedItem = "期末の現金及び現金同等物残高", 'キャッシュ・フロー表メジャー'[期首の現金及び現金同等物残高] + 'キャッシュ・フロー表メジャー'[営業活動によるキャッシュ・フロー合計]+'キャッシュ・フロー表メジャー'[投資活動によるキャッシュ・フロー合計]+'キャッシュ・フロー表メジャー'[財務活動によるキャッシュ・フロー合計],
CALCULATE('キャッシュ・フロー表メジャー'[キャッシュ・フローの値],
FILTER('CashFlowData','CashFlowData'[キャッシュ・フローのサブカテゴリー] = SelectedItem))
)
条件には、cashflow Dataのサブカテゴリー列で、こちらのバリアブルと一致するもの、と入れるわけなんですが、ここでFILTERという関数を使います。FILTERは、「あるテーブルの中から、条件に合う行だけを取り出す」ための関数です。
SelectedItem に一致するサブカテゴリーの行だけを、ちゃんとフィルタリングして集計させたいので、このDAXをかませます。
もしここで FILTER を使わずに、ただ 'cashflow Data'[キャッシュフローのサブカテゴリー] = SelectedItem と書くだけだと、Power BI がその条件をうまく扱えないことがあるんですね。
FILTERを使えば、「このテーブルの中で、サブカテゴリーが SelectedItem に一致する行だけを見てね」と、はっきり指示することができます。そうすることで、思ったとおりの金額だけがちゃんと返ってくるようになるわけです。
こうして、サブカテゴリー列だけは、これらのキャッシュフローの合計や期首残高のようにいちいち条件付けをしなくても集計できます。では、エンターとします。
はい。テンプレのすべての項目に数字が出てきましたね。うまくいっているようです。途中で、書式が変わったんでしょうか?コンマが抜けていますので、コンマを改めて設定します。はい。これでいいですね。
以上、このレクチャーでは金額メジャーにサブカテゴリーの数値を反映させました。
お疲れ様でした。いったんこれで、やりたかった金額メジャーの作りこみは終了です。キャッシュフロー表をあたまからザっとみても、金額入っていますね。個人的に、実務でも金額出て、エラーだったり同じ値が連続で出てなければ、これでよさそうなんて思ってしまいがちです。しかし、いったん完成の余韻にひたりつつ休憩した後に確認していきましょう。
以上、このレクチャーまでで、金額メジャーの作りこみを完成させました。次のレクチャーでは、こうして出した数値の確認を行います。
ここまでお疲れ様でした。これまでのレクチャーにて、Power BI レポートにキャッシュフロー表を再現できました。このレクチャーでは、できあがったレポートの数値を確認していきたいと思います。
元データには、cashflow 2019-2023というワークシートがあります。これは、このコースで使ったデータを集計してキャッシュフロー表の形にしたものです。こちらと照らしあわせて検証します。
ではやっていきましょう。今、Power BIででている値というのは、アップロードしたデータ、すべての期間の合計が入っています。これを各年度に分けます。スライサーで、日付データの年をいれます。バーティカルリストにします。
はい。これで2021年をまず検証します。エクセルファイルを左にもってきて、頭から見ていきます。各項目、そして小計もあっています。キャッシュフローの概要も期首、増加分、期末よさそうです。
全部の年をみるのが理想ですが、ここではもう1年だけ確認します。2023年にしてみます。頭から見てきます。はい。小計もキャッシュの増減概要もあっていますね。
はい。きちんとキャッシュのフロー表ができます。
ここで一つ実務であるあるのシェアをしたいと思います。テーブルビューのcashflow dataにいきます。今回、カテゴリーでも、サブカテゴリーでもその他、とつくものはこの期首残高しかありません。ですので、特に問題はありませんでした。しかし、実務で、特に会計の場においてはその他、って項目よくありますよね。そんな時、もし、サブカテゴリーの値が、別々のキャッシュフロー活動なのにも関わらず、サブカテゴリーの値が共通してその他、だった場合、集計がうまくいきません。というのも、ここで紹介したのは、サブカテゴリーをキーに集計しましたよね。すると、ここにもその他があって、あっちにもその他があると、何の活動のその他なのか?Power BIは区別ができません。もし、元データがそうなっていた場合、元データをいじるか、もしくはPower Query Editorなどで、何の活動のその他なのか?テキストを変えておく必要があります。そうすることで、Power BIが区別でき、集計できるようになります。
もしくは(営業活動による現金支出のメジャーを開いて)こちらの営業活動による現金支出のメジャーで使ったようなダブルのアンドを使って、複数条件で集計させる、という対応をします。まあ、こちらをやるとややこしくなるので、個人的にはあまりおススメではないです。
はい。これでPower BI でキャッシュフロー表ができ、また検証もできました。おめでとうございます!このコースでやりたかったキャッシュフロー計算書をPower BIで表現する、ができました。まずはこれで一つ達成です。ワークシートの名前をページ1から、「キャッシュ・フロー計算書」と変えておきましょう。
さて、これはこれでいいのですが、通常ビジネスの実務において、単独の数字だけで意味ある洞察が得られることはありませんよね。比較を行い、それにより目の前の数字の良しあしを判断していくものだと思います。また、実務においては、キャッシュフロー表の値すべてが重要ではなく、その中でも重要な項目だけを抜粋したサマリー的なもののみが必要だ、というシチュエーションもあるかと思います。
次のセクションでは、ここまでで作ったキャッシュ・フロー表において、見せ方のアレンジについて説明していきたいと思います。
ここからのレクチャーでは、これまで作ったキャッシュフロー表の見せ方をテーマにお話します。
このレクチャーでは、複数年度を一気に表示する方法をお伝えします。
今はこうしてスライサーで切り替えれば、単年度の数字がどうだったか分かります。しかし、特に過去の一つのポイントでどうだったか?というよりも、過去数年でどう推移したのか?を見ることで、見えてくるものがあります。過去の実績を並べて眺める、というのは実務でも大事ですよね。でははじめていきましょう。
まず現在のキャッシュフロー表のページをコピーします。そしてもとのページは、キャッシュフロー表・単年度とします。そしてコピーしたものは複数年度とします。スライサーは削除しておきます。
こちらのテーブルは少し横に伸ばします。複数年度を併記するので、横幅がいるんですよね。
そしたら、ビジュアルをテーブルからマトリクスに切り替えます。
今、列に入っているBS項目。これを行のOrderの下にもってきます。この時、もしOrderが小さいもの順になっていない時、このときはこのorderをクリックします。クリックするたびにソートがかかります。私はデフォルトで1からになっていました。
そして、今こうして閉じてしまっているオーダー部分を展開します。一つ一つやるのは大変ですので、こちらの下向き二股矢印をクリックします。ちなみに、これは展開が一つでもあいているとグレイアウトするので、いったん全部閉じた状態にしてクリックします。
書式にいきまして、レイアウトとスタイルのプリセットです。レイアウトを表形式にします。まだ全然BSっぽいくないです。
次に行の小計、これをオフにします。そして行見出し、ここでテキストの折り返しをオフです。はい。これで一気に貸借対照表っぽくなりましたね。では、このオーダーはこうして隠します。削除してしまうと、順番が崩れてしまうので、隠すだけです。もし、この時、列の幅がぶっとくなった時には、書式の列見出しをチェックです。ここでテキストの折り返しをオフにしてください。私の場合は、デフォルトでオフでした。
はい。これでいいですね。
ここまで来たら、本題の複数年の並列表記を行います。日付データの年を、マトリクスの列に入れます。これで、複数年度の表記ができました。
今、合計と出ていますがキャッシュフロー表のこうした年度の合計は意味ないです。書式の列の小計をオフにして消します。
これで完成です。複数年度を並べて表示することができました。これにより、横に視線を動かすことで、各項目の推移を追うことができますね。こうしてみると、この会社は徐々にキャッシュを積み増しているのがわかります。
最後これはお好みですが、私としてはこうした数値のヘッダーが左寄せになっているのは気持ち悪いです。これはマトリクスだと調整できます。列見出しにいきます。ヘッダーとタイトルの配置、というのがあります。ヘッダーというのがこれで、タイトルはこっちです。(変更しながら話す)ヘッダーは私はこの場合は右寄せがいいな、と思いますので右に寄せます。ボールドにするのもいいですね。タイトル、これは左寄せがちょうどよいと思います。右寄せだと何か変です。ついでにボールドにしておきます。
これはマトリクスだからできます(単年度)。単年度、こちらはテーブルで作っています。こちらは列見出しでは、ヘッダーの配置しかないです。これ動かすと、両方とも動いてしまいます。これはこのままで仕方ないです。せっかくなので、ボールドにしておきたいと思います。
では、複数年度に戻ります。
以上、このレクチャーでは、キャッシュフロー表を複数年度にわたって表示しました。次のレクチャーでは、こうして作ったキャッシュフロー表を使って、手間をかけずにサマリー表を作ってみたいと思います。
さて、いよいよ最後のレクチャーになりました。みなさんここまでお疲れ様でした。
最後のレクチャーでは、こうして作ったキャッシュフロー表のサマリーを簡単に作るテクニックを紹介します。これまでさんざんがんばったので、最後はチート的にいきたいと思います。
さて、今こうしてキャッシュフロー表をPower BIに再現しました。
会社さんによっては、こうしたガッツリの一覧が好まれるケースもあるでしょう。またはある会社さんでは、細々としたものは良いから、重要な部分のみをピックアップして表示すればOKというケースもあるかと思います。
特に最近は損益計算書の利益だけではなく、キチンとキャッシュの創出もできているのか?といったキャッシュフロー経営が注目されてします。そうした中で、キャッシュフロー計算書項目の抜粋がダッシュボードに重要KPIの一つとなるのは、世の流れだと思います。
このように、今回作成したキャッシュフロー表の一部のみをサマリー的に出したいというニーズがあった時に使えるテクニックです。
では、今回は、いかにもそうしたサマリーに入りそうな、これらの各活動のキャッシュフロー合計、そして、当期のキャッシュ増加額、だけのサマリーを作りたいと思います。さすがにキャッシュ残高まで、多くの目に触れるダッシュボードに載せるとは思えませんので。キャッシュ残高って個人でいうところの銀行残高みたいなものですから。
ここに作りますね。まず、こちらのレポートをコピーしてペーストします。そして、右側のビジュアルをクリックしてアクティベート状態にしたまま、こちらのフィルターを開きます。ちょっと、視覚化とデータのウィンドウは閉じておきます。
キャッシュフロー項目で、基本フィルターです。ここで、サマリーとして出したい項目のみチェックします。注意なのが、こらのフィルター項目はあいうえお順で並び変えられています。こちらのテンプレの順番ではないです。ですので、横のテンプレをみながら順番に選びます。または、この検索機能を使いましょう。
このように簡単にサマリーができました。実務での使い方としては、こちらのフルの貸借対照表はどこかのページにおいておくと、そしてこうしたサマリーを他の重要指標と一緒にダッシュボード的に出す、というやり方が考えられますね。
あともう一つ、紹介しておきます。サマリーよりももっとピンポイント。たとえば、今が2023年だとして、2023年の現金増加額だけを出したい、という場合があるかもしれません。キャッシュフロー経営では、今期はこれだけキャッシュを創出するんだ!という目標があるケースです。
その場合は、まずカードビジュアルを作ります。そしてそこに金額メジャーを入れます。そしてまた、こちらのフィルターを使います。ここに、日付データより年をそして、テンプレより、キャッシュフロー項目無加工をこのビジュアルのフィルターに入れます。そして表示したいデータを指定します。今回は2023年、そして項目は現金の増加額です。このようにピンポイントでも出せます。
ただ、これだと何を表示しているか分かりません。ですのでタイトルをつけて補います。また、こちら。メジャーの値である金額って出てますね。これも邪魔です。
まず、ビジュアルで、カテゴリラベルをオフにします。次に全般のタイトル。これをオンにします。テキストにこの数値の説明を加えます。これは2023年の現金増加額です。はい。これでいいですね。こちらも、ダッシュボードのパーツとして使えそうですね。
以上、このレクチャーでは、サマリーの簡単な作り方。そして、カードビジュアルの利用方法について紹介しました。
はい。これでみなさんとシェアしたかったPower BIでキャッシュフロー計算書を再現するテクニックは、すべてお伝えしました。
今回、みなさんと一緒に元データを利用して、キャッシュフロー計算書を単年度、複数年度で作りました。さらに、サマリー作成までをPower BIを利用して行いました。これらのテクニックがみなさんの実務でお役に立てば、こんなにうれしいことはないです。これまでご受講いただきありがとうございました!
【コース説明】
「キャッシュ・フロー計算書って、Power BIでは作りづらいですよね」――そんな声をよく耳にします。
たしかに、損益計算書や貸借対照表に比べると、キャッシュ・フロー計算書の構造はやや特殊。Power BIでは対応が難しい、と感じている方も多いかもしれません。実際、Power BIでキャッシュ・フロー計算書をしっかり作っている人は、あまり多くないのではないでしょうか。
でもご安心ください。このコースでは、「Power BIの癖と仕様」をうまく利用して、DAX関数の力を借りながら、キャッシュ・フロー計算書を再現する方法を丁寧に解説していきます。
複雑に見える処理も、一つずつの工夫の積み重ね。ちょっとした考え方の違いで、驚くほどスムーズに作れるようになります。難しいDAXも、ひとつひとつ順を追って、ステップバイステップで構築していけるように設計しています。
【こんなことを学びます】
Power BIでキャッシュ・フロー計算書を再現するための基本的な考え方
Power BIの“癖”とうまく付き合う方法(リレーションシップやFILTERの挙動など)
CALCULATE・FILTER・SWITCH・TREATASなどのDAX関数の応用方法
活動区分ごとに分類しながらメジャーを整理していく方法
難しいメジャーも少しずつ組み上げて完成させるテクニック
【こんな方におすすめ】
「損益計算書作成編」「貸借対照表作成編」を受講済の方 → 本講座はその完結編です
Power BIを使って、財務三表すべてをダッシュボード化したいと考えている方
DAXの基本は学んだけど、もう少し複雑な処理にも挑戦したい方
会計の知識はあるけれど、Power BIでどうレポートを組むか分からない方
実務で使えるPower BIレポートをもっと充実させたい方
【講師からのメッセージ】
「キャッシュ・フロー計算書のような複雑な構造も、Power BIで再現できる」——そんな手応えを感じていただけるコースです。
もちろん、最初から全部理解する必要はありません。ひとつひとつ丁寧に、組み上げていけば大丈夫です。会計データをPower BIで可視化し、説得力あるレポートを作る第一歩として、ぜひご活用ください。
それでは、コースでお会いしましょう!