
このレクチャーでは、これからPower BI上で貸借対照表を作っていくわけなんですが、元データがどういったものか?を一緒に見ていきたいと思います。このレクチャーのダウンロードに"Building Balance Statement by Power BI Desktop - data"というファイルを用意しました。こちらをダウンロードしていただきたいと思います。
今回用意したデータは、ある会社の2021年から2025年までの貸借対照表、Balance Sheet、BSに関連するデータです。
ファイルを開くと、ワークシートが4つありますね。日付データ、Balance Sheet Data、BS Template、そしてBS_2021-2025です。一つづつみていきましょう。
まず、日付データ。2020年から2025年まで、一日毎の日付、年、そして月が用意されています。Power BIでモデルを組む時はこうした日付データを用意しておくと良いです。私は今回説明の便宜上先にエクセルで用意しましたが、作れる方はDAXで日付データテーブルを用意してもいいですね。
Balance Sheet Dataを見ていきましょう。このデータこそ、今回Power BI上に貸借対照表の形式として表現したいデータです。
(以下、フィルターをクリックして中身をみせる)
貸借対照表項目として、資産、自己資本なのか、はたまた負債なのかをここで示しています。
貸借対照表カテゴリーとして、資産や負債を流動、固定で分類しています。
さらにサブカテゴリーとして、カテゴリーをさらに細かくわけています。例えば、カテゴリーは資産で、サブカテゴリーは現金、といった具合です。
あとは、どの年度のことなのか?そして、その時、その項目の残高はいくらだったのか?のデータが出ています。
次に、BS Templateを見ていきましょう。ここがこのコースの肝です。これまで見てきたデータはどこにでもあります。このテンプレは、Power BI上で貸借対照表を再現しようとする、このコース独自です。この貸借対照表の形をPower BIで作っていきます。
(スクロールしながら)
こちらB列の形式をみていただくと、資産があって、負債および純資産があってという、貸借対照表を見慣れている方にはなじみのある形式と思います。貸借対照表は、資産を左に負債及び純資産を右側に表示する形式のものがありますが、このコースでは、1列に並べたものにします。
具体的にこのコースのゴールを示せと言われればば、このテンプレの貸借対照表を、Power BIのテーブルビジュアルないし、マトリクスビジュアルで表示し、各項目を集計して見せる、ことになります。
3つの列があります。Orderというのは、順番です。BSの各項目を表示したい順番に並べるために入れています。これがないと、項目名のあいうえお順や、各項目に入る数字の大小順になってしまい形が崩れてしまいます。
次の2つのBS項目と、BS項目(無加工)というのは実質同じものです。BS項目の方は、各項目の小計とその内訳が分かりやすいようにインデントを入れています。実際にユーザーが目にするのは、こちらです。
BS項目(無加工)というのは、各項目の集計結果とこのテンプレの各項目を紐づけする時に使います。エクセルでいうところのVLOOKのようなことをして紐づけます。
その時、こちらのユーザーに見せる方はインデントを入れています。データ上はインデントを入れているこれ(BS項目)とこれ(BS項目(無加工))は違うものです。ですので紐づけ用として、この無加工を用意しています。ただ、これは紐づけに使うだけで、ユーザーが目にするのは、このBS項目だけです。
ここでみていただきたいのは、BS項目の各アイテムというのは、さきほど見たBalance Sheet Dataのサブカテゴリー列に対応するということです。例えば、ここ(データ)に現金、売掛金ってありますよね。これが、テンプレのこれらに該当します。この関連利用して、集計します。
みなさんが本コースで学んだテクニックをみなさんの実務で利用する時、テンプレのデータをどう集計するか?それは、この関連する項目にかかっています。ですので、この後コースをご受講いただく時に、データ集計する時にはどのキーで集計しているのか?
さらに言えば、実務で応用する時に、テンプレとデータを紐づける項目はあるのか?ないならどうやって作るか?を意識していただければ、みなさんの実務への引き寄せがさらに強まると思います。
最後、BS_2021-2025。これは、このBalance Sheet Dataでみたデータを、貸借対照表の形で集計するとこうなる、といういわば答え合わせ用に用意しました。というのがこれだけ項目が多いと、エラーが発生していても、とりあえず数字が出ていたら、合っているのか、合っていないのか分かりません。作ったBSがこのようになっていたら正解、という答え合わせのために用意しておきました。このワークシートは加工することはありません。
以上、ここではこれから加工する元データファイルを見ていきました。次のレクチャーから、データをPower BIに読み込んでいきます。
このレクチャーでは、Power BIにデータを読み込んでいきます。
Power BIを起動します。私は名前を Power BI BS Building として保存しておきます。この後、中断したいと思えば、ctl + s で保存すればOKです。
データを読み込みましょう。データを取得、Excelブックです。ファイル格納位置より読み込みます。今回読み込むのは、前のレクチャーでは紹介したこれら4つのワークシートのうち、こちらのBS_2021-2025を除くすべてです。
データの変換で、データ内容をチェックしておきましょう。クエリ名、データ型をチェックします。クエリ名としては、この名前で、ファイル内容を表していると思いますのでOKですと。データ型のチェックをします。日付データは日付、テキストはテキスト、数値データは数値になっていてよさそうです。
今みているレポートにはありませんが、たまにPower BIでデータを読み込むと全くデータが入っていない範囲まで読み込んでしまっている場合があります。このあたりにもう何列かあって、データが入っていないと。ブランクの範囲も読み込んでしまっている状態です。もしそういう列が入っていたら、右クリックで削除していただければと思います。
では、これで閉じて適用を押します。データ部分に、さきほどのクエリが登場し、Power BIにデータが読み込まれました。
ここで、モデルビューに行きます。日付データを上にして、データを真ん中。テンプレを下にもっていきます。この配置は単に説明の便宜上です。
普通ですとここで日付データとBalance Sheet Dataを年で紐づけしたいところです。なぜなら、(テーブルビューにいく)Balance Sheet Dataには、日付はないですが、年、があります。そして、日付データにも年の列があります。
Power BI Reportについて、日付でスライサーをかけるときは、個々のデータ、ここでいうところのBalance Sheet Dataではなく、別途用意した日付データを使うのがベストプラクティスとされているからです。
(モデルビュー)じゃあ、ってことでつなごうとすると、エラーが出ます。カーディナリティーが多対多となっています。キャンセルします。なぜエラーか?(テーブルビュー)日付データの年度には同じ年度の行がいくつもありますよね。多数あると。そして、こちらBalance Sheet Dataの方にも年はいっぱいあります。多数あると。ですので、リレーションを組もうとすると、カーディナリティが1対多ではなく、多対多となりエラーとなります。
ですので、ここでは、リレーションは組みません。
じゃあ、ベストプラクティスから離れて、スライサーを組む時に、この日付データではなく、データ自身の年を使うのか?答えはノーです。あくまでベストプラクティスにこだわりたいと思います。というのも、実務では今回のコースのように1つのファイルに貸借対照表データだけではなく、他のデータと一緒であることの方が多いと思います。その時に、この貸借対照表ビジュアルだけは、日付データは別扱いだと、いかにも間違いのもとだからです。
この後でのレクチャーでではどう回避するのか?解説していきたいと思います。
(モデルビューのまま)
以上、このレクチャーではデータの読み込みと、日付データとBalance Sheet Dataのリレーションを組む際の問題点を明らかにしました。
次のレクチャーでは、明らかにした問題をクリアしつつ、Balane Sheet Dataを集計するメジャーを作っていきます。
このレクチャーでは、(テーブルビューにいく)Balance Sheet Dataの値を集計するメジャーを作っていきたいと思います。
Power BIのベストプラクティスとして、メジャーをたくさんつくっていく前に、値を集計するメジャーを一つ作っておく、というのがありますね。それをここでは作ります。
さらに、そのメジャーは、前のレクチャーで明らかにしたリレーションシップ問題を克服させます。
(モデルビュー)
具体的には、日付データをこのレポートのスライサーにしたいのだけれど、()日付データとBalance Sheet Dataのカーディナリティが多対多でエラーになるという問題でした。ですので、リレーションは組んでいません。
では、レポートビューに戻ります。ここからたくさんメジャーを作るので、作成したメジャーを格納するためのクエリを一つ用意します。ホーム、データの入力です。クエリ名を貸借対照表メジャーとします。ここに作成したメジャーを格納していきます。
では、作ったメジャーがここに格納されるように、この貸借対照表メジャーをクリックした後に、新しいメジャーです。このメジャーの名前は、貸借対照表の値、としたいと思います。まず、私の方で、DAX式の方を作って、後から解説します。
貸借対照表の値 =
CALCULATE(SUM('Balance Sheet Data'[値]),
TREATAS(VALUES('日付データ'[年]), 'Balance Sheet Data'[年]))
CALCULATEからSUMの部分は良いかと思います、CALCULATEの条件で使っているTREATAS。
TREATAS という関数について、少し丁寧に説明します。
この関数は一言でいうと、「あるテーブルの列を、別の列になりすましさせる関数」です。つまり、リレーションがなくても、まるで関係があるかのように「振る舞わせる」ことができます。
今回、「日付データ」テーブルと「Balance Sheet Data」テーブルの間に直接リレーションを作れませんでした。多対多になってしまい、Power BI側でエラーが出てしまうからです。
そこで TREATAS を使って、リレーションの代わりになる「仮想の橋」をかけることにしました。
この部分です(下記を選択する):
TREATAS(VALUES('日付データ'[年]), 'Balance Sheet Data'[年])
ここでは、「日付データ」テーブルで選ばれている 年 の値、を、「Balance Sheet Data」テーブルの 年 に一時的になりすましさせることができます。
すると、あたかも両者がリレーションでつながっているかのように、日付データテーブルの年を使って、Balance Sheet Data 側にその年のフィルターがかかるというわけです。
つまりこのTREATASにより、「日付データ」で年を選ぶ、具体的にはスライサーで日付データの年を選ぶと、「Balance Sheet Data」からその年のフィルターをかけてくれます
あとは、そうしてフィルターをかけたものを、CALCULATEのこちらのSUMで集計します。
このVALUEは、スライサーで選択されたものを持ってくる働きをしています。ただ、今回のようなケースではTREATASとセットで使うことが多いので、TREATASを使う時に、なりすましさせる値をVALUEで囲むものだ、くらいで整理しておけば良いでしょう。
以上、このレクチャーでは、TREATASを利用して、Balance Sheet Dataの集計メジャーを用意しました。
次のレクチャーでは、こうして作成したメジャーの確認を行います。
このレクチャーでは、前のレクチャーで作成しました集計メジャーの確認をしたいと思います。Power BI Reportでは、作ったメジャー。特にあまりなじみのないDAXで、はじめてメジャーを組んだ時などは、単に数字がでてきてやったー!ではなく、本当に合っているか、それっぽい数字が出ているだけではないか、検証が大事になります。ではやっていきましょう。
ちなみに、もし、メジャーを別のところで作成してしまっても、メジャーを選択して、メジャーツール/ホームテーブルで移動できます。また、メジャー格納用に作ったクエリの列1というのは要らないので削除しておきましょう。
では、作成したメジャーをキャンバスに落とします。カードにして表示単位を無しにします。。
さらに、スライサーを用意します。そして、日付データの方の年を入れます。書式でバーティカルリストにかえます。スライサーで年を変えると、数値が動いていますね。そもそもこれがやりたくて、前のレクチャーでTREATAS関数を使ったわけなので、まずはTREATASは成功であったと。
前のレクチャーではTREATASはなりすましの役をしているという話をしました。今私たちは、スライサーで、こちら日付データの年を変えています。ただ、正確には日付データの年を変えた気になっているだけです。実際、POWER BIの中では、こちら、Balance Sheet Dataの中の年が、スライサーを操作するたびに変わっています。これがTREATASがなりすましている、といった理由ですね。
はい。次に、じゃあってことでこの出てきた数字を検証します。私は検証用に元データファイルを開きました。みなさんは見ていただければOKです。
まず、スライサーをまったくかけない状態。(テーブルビュー)このメジャーはBalance Sheet Dataのこの1列を集計しているわけです。ですので、スライサーをまったくかけない状態ならば、(元データ)元データで対応するこの1列の合計であるはずです。合計をみると、358,847,800。
カードのデータも同じです。まず、データ全体としては合っていると。
次にスライサーをかけます。2021年。71,718,960。(元データ)これは元データで2021年をフィルターかけて出てきた数の合計と等しいはずです。こちらも同じく71,718,960。
合っていますね。念のためもう一年だけやりましょう。このままエクセルの元データで2025年でフィルターをかけます。71,820,160です。Power BI reportで2025年を選ぶと、やはり71,820,160です。合っていますね。
では、元データはフィルターを外して、閉じておきます。
以上、このレクチャーでは集計メジャーの数値確認を行いました。次のレクチャーでは、(テーブルビューにく)こちらの損益計算書テンプレをレポートビューに反映させていきます。
このレクチャーでは、最終的にPower BIで表示したい貸借対照表を、レポートビューにのせていきます。
(テーブルビュー、テンプレにいく)
やりたいこととしては、このBSテンプレの形、このBS項目という列、これをPower BI上で再現したいわけです。なかなか単純にいかないのが、こうしたインデントや、スペースを表現にするには、多少書式を工夫する必要があります。
では、はじめましょう。
レポートビューに行き、今あるビジュアルは全部消しておきます。その上で、BSテンプレのBS項目をキャンバスに持ってきます。私の場合は自動で、テーブルになりました。なってなければ、テーブル。こちらをクリックします。
さらに、OrderもPL項目の上に載せます。このオーダーが、テンプレのとおりの順番にするのに活躍します。順番が大事です。Orderの方が上になっている、テーブルでいえば左に来ていることを確認してください。
まずみてもらうと、全然テンプレっぽくないですよね。Order列をクリックします。クリックするたびにソートされます。昇順、小さいものから大きい数になるようにならべます。すると、ぐっとPLのテンプレっぽくなりました。
ただ、よくみると、スペースがなくなっています。Orderをみると、18のあとにすぐ20がきています。19であるスペースが消えています。
視覚化の列のところ、Orderの矢印をクリックします。ここで、集計しない、をクリックします。すると順番がまた崩れるので、ソートしなおします。するとスペースが復活しました。
あと、念のため、同じく、データのない項目を表示する、にもチェックをいれておきます。
次にこのオーダー列というのは見栄えが悪いので列を縮めてみえなくします。削除すると順番が崩れるので、見えなくするだけです。
すると、ヘッダーがなんだか太くなって見栄えが悪いです。
ビジュアル書式の列見出し。このテキストの折り返しをオフにします。みえてませんが、ここで隠したオーダー部分が折り返しになっていたので、ヘッダーが太くなっていたのでした。
今、各行が幅がまちまちですね。ここは詰まっていますが、ここはスぺースがある。これは同じく書式の値、テキストの折り返しをオフにすることで解決できます。さらにこれにより、インデントも表示されます。
はい。こうして、(テーブルビューにいく)エクセルで用意したようなテンプレをPower BI上で表現できました。今回はたまたま貸借対照表ですが、こうしたテクニックを他にも応用できれば、Power BI上の表現の幅が広がりますね。特に、このorderを入れて表示させる順番を決めるのは汎用性のあるテクニックです。
以上、このレクチャーでは、貸借対照表をレポートビュー上に表示しました。
ここからは、Switch関数などを用いて、テンプレの各行に対応する数値を表示する、DAX式を作っていきます。
このレクチャーからは、前のレクチャーで用意したこちらの貸借対照表、こちらにいれるメジャーを作っていきます。
イメージとしては、そのメジャーが完成して、こちらに落とすと、貸借対照表の頭からお尻まで。さらにこの下にある、貸借対照表の各数字を使って計算する指標までが出る、そんなメジャーをここから作っていきます。
1つのメジャーでそれらすべてを行うのため、そのメジャーは非常に複雑になります。とは言っても、基本的なことの組み合わせです。少しづつ作っていきましょう。
まず、このレクチャーで作りたいのは、合計数値のメジャーです。具体的には、流動資産合計、固定資産合計、といった項目ごとの合計値です。
(テーブルビューにいく)これらをどう集計するか、Balance Sheet Dataの貸借対照表カテゴリーが使えそうです。(フィルターをクリック)ここにある、その他の資産や固定資産、固定負債といったカテゴリーが、(レポートビューにいく)こちらのテンプレの各項目の合計と一致しているからです。
これからDAXを組んでいきますが、まずはこの集計するカテゴリーのスクショをとっておきます。というのが、このカテゴリーをキーに集計するため、誤字で集計できない、ということが無いようにするためです。
では、流動資産から作っていきましょう。
メジャーを格納する貸借対照表メジャーをクリックします。そして新しいメジャーです。
流動資産合計 =
CALCULATE('貸借対照表メジャー'[貸借対照表の値], 'Balance Sheet Data'[貸借対照表カテゴリー] = "流動資産")
できたメジャーは、チェックしておきます。一つ実務であるあるなのは、ここで流動資産と入力するために、日本語でいれますよね。そのあと、Calculateの閉じカッコをするのに、日本語のまま閉じカッコして、全角で閉じカッコをしてしまい、エラーが出るというものです。見た目は当然カッコなので、何が悪いのかわからず、焦る、ということがありますので、お気をつけください。まあ、私だけでみなさんは大丈夫ですね。
はい。
この後は、ほぼコピペでできます。
今回作った式をコピーして、再度新しいメジャーです。貼り付けます。
(テンプレを見ながら)今度は、こちらの固定資産合計です。
固定資産合計 =
CALCULATE('貸借対照表メジャー'[貸借対照表の値], 'Balance Sheet Data'[貸借対照表カテゴリー] = "固定資産")
カテゴリーにて、固定資産合計、と合計をつけないように気を付けます。というのも(スクショを見せる)集計のキーとなるのはあくまでこちらです。こちらは固定資産、ですね。
次はその他資産にいきます。また式をコピペします。ここはいかにも間違いやすいですね。テンプレはその他資産なのに、カテゴリーではその他の資産で、その他の、のが入っています。まあ、かくいう私もコースを用意している段階で間違えてので、こうして言っているわけです。
その他資産合計 =
CALCULATE('貸借対照表メジャー'[貸借対照表の値], 'Balance Sheet Data'[貸借対照表カテゴリー] = "その他の資産")
次、流動負債です。
流動負債合計 =
CALCULATE('貸借対照表メジャー'[貸借対照表の値], 'Balance Sheet Data'[貸借対照表カテゴリー] = "流動負債")
どんどんいきましょう。固定負債です。
固定負債合計 =
CALCULATE('貸借対照表メジャー'[貸借対照表の値], 'Balance Sheet Data'[貸借対照表カテゴリー] = "固定負債")
(スクショでチェックする)最後は自己資本ですね。
自己資本合計 =
CALCULATE('貸借対照表メジャー'[貸借対照表の値], 'Balance Sheet Data'[貸借対照表カテゴリー] = "自己資本")
一旦ここでレクチャーを区切ります。(レポートビュー)以上、ここではBSテンプレのうち、(これら)流動資産合計や、流動負債合計といった、(テーブルビュー)Balance Sheet Dataのカテゴリーで集計するメジャーを作りました。
次のレクチャーでは、それらをさらに集計した、資産合計、負債・純資産合計を行うメジャーを作っていきます。
このレクチャーでは、引き続き、こちらのレポートビューに表示した貸借対照表に数字をうめるためのメジャーを作っていきます。
(テンプレみせながら)前のレクチャーでは、テンプレートのうち、流動資産合計、固定資産合計といった小計、サブトータルを集計するためのメジャーを作りました。
このレクチャーでは、粒度的にはちょうど前のレクチャーで作ったサブトータルの一つ上に位置する、こちらの資産合計、負債及び純資産合計、これらを集計するメジャーを作ります。
一応リマインドですが、なぜ今これらの集計を細々やっているか?と言えば、最終的にはこのテンプレに落とす1つのメジャーを作るためです。そのメジャーのパーツを今作っています。
はい。あんまり前置きが長すぎると、レビューにこの講師はくどい、尺を稼ぐために話が無駄に長い、っていわれちゃうので、さっそくメジャーを作っていきます。
はい。まずは、資産合計からです。テンプレをみてみます。この資産合計というのは、流動資産合計、固定資産合計、そしてその他資産合計を総合計したものです。このあたりは、貸借対照表をご存じの方はなじみのある考え方かと思います。ですので、それをそのままメジャーにも反映させます。
それでは、格納するクエリで一度クリックして、新しいメジャーです。
資産合計 = '貸借対照表メジャー'[流動資産合計] + '貸借対照表メジャー'[固定資産合計] + '貸借対照表メジャー'[その他資産合計]
名前は、一貫してテンプレに合わせます。資産合計とします。そして、前のレクチャーで作ったメジャーを足しあげていきます。
はい。いいですね。
ではこの調子でやっていきます。
次は、(テンプレをみながら)負債・純資産合計。これを集計します。これは、流動負債、固定負債、そして自己資本合計から成り立っています。これらを足しあげます。それでは新しいメジャーです。名前は、テンプレにあわせて、負債・純資産合計とします。
負債・純資産合計 = '貸借対照表メジャー'[流動負債合計] + '貸借対照表メジャー'[固定負債合計] + '貸借対照表メジャー'[自己資本合計]
はい。これでできました。
さて、このテンプレートには、負債合計という項目はありません。負債・純資産合計、という形でまとめています。ただ、下の方をみてください。このテンプレートでは、貸借対照表にまつまる、財務指標も計算していています。項目名にはわざわざ数式が入っているわけですが、計算要素として、負債、とありますね。ですので、負債合計もメジャーを作っておきましょう。
負債合計は、流動負債と、固定負債の合計になります。では、また新しいメジャーです。
負債合計 = '貸借対照表メジャー'[流動負債合計] + '貸借対照表メジャー'[固定負債合計]
はい。これでいいですね。
以上、このレクチャーまでで、サブトータル、小計を行うメジャーができました。冒頭に、こうして作っている小計メジャーは、最終的には1つのメジャーのパーツになる、という話をしました。次のレクチャーでは、これまで作ったパーツを一つのメジャーに組み込んでいきます。
(テンプレをみせながら)これまでのレクチャーで、何何合計といったサブトータルを行うメジャーを作ってきました。このレクチャーではこうしてこれまで作ったメジャーを一つのメジャーにまとめていきます。
最終的にはその1つのメジャーをこちらのテンプレに落とすと、これらすべての項目の数字を出す、そんなメジャーを組み立てることです。
1つのメジャーで、こうした一番粒度の細かい項目から、この下の方にある指標の計算までやってのけるメジャーですので、複雑なメジャーになります。ただ、それは個々の単純なことの積み上げです。少しづつ作っていきましょう。
ここでは、まずは資産、しかも流動資産合計だけをまとめます。
では、メジャー作っていきましょう。いったん、貸借対照表の一番上にきている、流動資産合計だけをこのメジャー入れたいと思います。
(テンプレを見せながら)集計をする条件として、これらのテンプレの項目通りにテキストを入力する必要があります。これから作ろうとする流動資産合計ならば、このまま。流動資産だけではダメなわけです。ですので、テンプレが参照できるように画面の下の方にテンプレを移動させます。こちらメジャーを作る時には、メジャー作成のスペースで上部の方は見えなくなってしまうので。では、メジャーを作ります。
メジャーを格納するクエリにいきまして、新しいメジャーです。メジャーの名前は、金額、とします。
まずは、私の方でメジャーを作って、そこから説明します。まずは、流動資産のみをこの金額、メジャーに加えます。
金額 =
VAR SelectedItem = SELECTEDVALUE('BS Template'[BS項目(無加工)])
RETURN
SWITCH(TRUE(),
SelectedItem = "流動資産合計", '貸借対照表メジャー'[流動資産合計],
BLANK()
)
はい。入力ができました。ここから説明していきます。
これまで説明したとおり、今から作ろうとするメジャーは、いろんなことを一つのメジャーでやるので、式がごちゃごちゃします。ですので、バリアブルを作ります。
バリアブルの名前は、SelectedItemとしました。このバリアブルでは、SELECTEDVALUEというDAXを使います。SELECTEDVALUEは、「今表示されている行で、何が選ばれているのか」を取得する関数です。ここでは、BS Template テーブルの「BS項目(無加工)」列から、現在の行で選ばれている値、つまり「この行はどの項目なのか?」を変数に格納しています。
たとえば、表示された行が「流動資産合計」なら、SelectedItem に "流動資産合計" が入ります。
SWITCHというDAX式を使います。
SWITCH式は、その直後にTRUE式を入れて、連続してIF式を作る代わりに使うことが多いです。
SWITCHは本来、「この値がAならこれ、Bならそれ」というように、何か“特定の値”に基づいて条件分岐を行う関数です。
ですが、TRUEを先頭に入れると、条件式をひとつずつ評価していく、いわば複数のIF文のような使い方ができるようになります。
つまり「条件がTRUEになるものがあったら、それに対応する値を返す」という書き方ができるんですね。
これにより、「この項目ならこれを表示、別の項目ならあれを表示」といった柔軟な条件分岐が可能になります。
今回の場合では、バリアブルで用意した選択された行の値が、流動資産ならば、流動資産合計のメジャーを走らせる、となります。
この後、条件をどんどん追加していきますが、まずはここで一旦区切りたいので、BLANK()をい入れました。こうすることで、いったん選択した行が流動資産合計でなければ、ブランクで返す、とできます。このBLANK()は、少しづつメジャーを作るために便宜上入れるものです。最終的には、このBLANK()は削除します。
では、できたメジャーをさっそくテンプレに反映させてみましょう。複雑なメジャーを作る時には、ちょっとづつ作る、そしてちょっとづつ確認することが重要です。
流動資産に、94,259,500 という数字が出ました。元データで確認します。(元データを出す)今は、全期間のデータが入っています。ですので、流動資産だけでフィルターをかけた数字と一致するはずです。こちらのBS 2021-2025には、流動資産で集計があるのでこちらを使います。この横の合計と一致するハズです。はい。一致しています。これで、流動資産合計がキチンと反映されていることが確認できました。いったんここでレクチャーを区切ります。
以上、このレクチャーでは、金額メジャーに流動資産合計メジャーを反映させました。次のレクチャーでも引き続き、金額メジャーの作りこみを続けていきます。
前回のレクチャーに引き続き、このレクチャーでもこちらの金額メジャーの作りこみ、続けていきましょう。今、テンプレには、流動資産の合計のみが表示されていますね。このレクチャーでは、その他のサブトータルを一気にいれていきたいと思います。
ところで、今回、貸借対照表の数値を出すメジャーの名前を「金額」とどうも無味乾燥な名前にしています。私はよくメジャーやクエリの名前はカッコつけずにわかりやすい名前でとっていたので、なんで「金額」?と思われた方もいるかと思います。それは、この金額、というメジャー名がそのまま貸借対照表のここに出てくるからです。貸借対照表だっていってるのに、ここに貸借対照表の値、とか入っているとなんかクドイかな、と思ったので単純に、この表の上で見栄えがするし、内容そのものである「金額」とした次第です。いわば、表で見せた時にわかりやすい、という観点でこのメジャー名にしました。
では、金額メジャーの作りこみを続けます。
この後のサブトータルも、テンプレをみながら慎重に入れていきたいので、テンプレを見える状態にします。まさにテンプレ内のテキストをキーに集計するので、スペルミスしないためです。
では、次に固定資産合計です。ここまで説明しておいてなんですが、単にコピペして、集計条件だけを固定資産合計に変えるだけです。
エンターすると数字が出てきましたね。ここでのポイントはとにかく、スペルミスを防ぐこと。そして、条件に合致した時に計算するメジャーを間違えないことです。メジャーでいうとこの左と右を合わせるという感じです。
では、一気にやっていきましょう。
金額 =
VAR SelectedItem = SELECTEDVALUE('BS Template'[BS項目(無加工)])
RETURN
SWITCH(TRUE(),
SelectedItem = "流動資産合計", '貸借対照表メジャー'[流動資産合計],
SelectedItem = "固定資産合計", '貸借対照表メジャー'[固定資産合計],
SelectedItem = "その他資産合計", '貸借対照表メジャー'[その他資産合計],
SelectedItem = "資産合計", '貸借対照表メジャー'[資産合計],
SelectedItem = "流動負債合計", '貸借対照表メジャー'[流動負債合計],
SelectedItem = "固定負債合計", '貸借対照表メジャー'[固定負債合計],
SelectedItem = "自己資本合計", '貸借対照表メジャー'[自己資本合計],
SelectedItem = "負債・純資産合計", '貸借対照表メジャー'[負債・純資産合計],
BLANK()
)
途中、資産合計、負債・純資産合計もありますので忘れないようにしましょう。最後入力した後はもう一度、左と右が項目一致しているか確認します。
というのも、左側の検索キーを間違えたとしても、エラーとなり、数値が出てこないだけなので、それは気づけます。しかし、右側の集計結果って違うものが入っていても、数値が出ちゃうとなかなか気づけません。もちろんこの後答え合わせはするのですが、最初からエラーが無いようにする方がいいですよね。はい。一致しています。
エンターして、テンプレで数字がでているかも確認しましょう。はい。出ていますね。元データとの答え合わせは後でまとめてやりたいと思います。ただ、この表は貸借対照表です。ですので、資産合計と、負債・純資産合計が一致していることだけは見ておきましょうか。すぐできますし。はい、179,423,900。こちらも179,423,900で合ってますね。
以上、このレクチャーでは、小計、サブトータル項目を金額メジャーにまとめました。次のレクチャーでは、テンプレのこれらこまごまとした項目、(テーブルビューにいく)Balance Sheet Dataでいうところのサブカテゴリー列に相当する項目を、金額メジャーに反映させていきます。
このレクチャーでも引き続き、金額メジャーの作りこみを続けていきます。このレクチャーでは、(テンプレを示しながら)これらの細かくてたくさんある項目、これらを埋めていきます。
みなさんの中には、これらのサブトータル、小計のように、いちいち全項目の条件式つけていかないといけないの?大変じゃない?と思われている方いらっしゃるかもしれません。結論からいうと、それは不要です。(テーブルビュー)こちら、Balance Sheet Dataのサブトータル列。ここがテンプレのこれらの項目と一致しています。ですので、単にこの列と一致するものを集計すればよいです。では、具体的にやっていきましょう。
また、金額メジャーを開きます。途中経過用に残しておいた最後のBlank()は削除します。そして、SWITCHの最後の閉じカッコはよけておきます。最後、こちらに入れていきましょう。
まず、集計ということで、CALCULATEを使います。そして、何を計算するか?はBalance Sheet Dataの値を集計する、[貸借対照表の値]メジャー。これを入れますと。次にCACULATEの次の引数、どういう条件で、この貸借対照表の値メジャーを計算させるか?ここからがポイントです
金額 =
VAR SelectedItem = SELECTEDVALUE('BS Template'[BS項目(無加工)])
RETURN
SWITCH(TRUE(),
SelectedItem = "流動資産合計", '貸借対照表メジャー'[流動資産合計],
SelectedItem = "固定資産合計", '貸借対照表メジャー'[固定資産合計],
SelectedItem = "その他資産合計", '貸借対照表メジャー'[その他資産合計],
SelectedItem = "資産合計", '貸借対照表メジャー'[資産合計],
SelectedItem = "流動負債合計", '貸借対照表メジャー'[流動負債合計],
SelectedItem = "固定負債合計", '貸借対照表メジャー'[固定負債合計],
SelectedItem = "自己資本合計", '貸借対照表メジャー'[自己資本合計],
SelectedItem = "負債・純資産合計", '貸借対照表メジャー'[負債・純資産合計],
CALCULATE('貸借対照表メジャー'[貸借対照表の値], FILTER('Balance Sheet Data','Balance Sheet Data'[貸借対照表サブカテゴリー] = SelectedItem))
)
条件には、Balance Sheet Dataのサブカテゴリー列で、こちらのバリアブルと一致するもの、と入れるわけなんですが、ここでFILTERという関数を使います。FILTERは、「あるテーブルの中から、条件に合う行だけを取り出す」ための関数です。
SelectedItem に一致するサブカテゴリーの行だけを、ちゃんとフィルタリングして集計させたいので、このDAXをかませます。
もしここで FILTER を使わずに、(FILTERを外すデモをする)ただ 'Balance Sheet Data'[貸借対照表サブカテゴリー] = SelectedItem と書くだけだと、Power BI がその条件をうまく扱えないことがあるんですね。
FILTERを使えば、「このテーブルの中で、サブカテゴリーが SelectedItem に一致する行だけを見てね」と、はっきり指示することができます。そうすることで、思ったとおりの金額だけがちゃんと返ってくるようになるわけです。
こうして、サブカテゴリー列だけは、これらのサブトータルのようにいちいち条件付けをしなくても集計できます。では、エンターとします。
はい。テンプレのサブカテゴリーの部分にも数字が出てきましたね。うまくいっているようです。以上、このレクチャーでは金額メジャーにサブトータルの数値を反映させました。(テンプレを見せる)次のレクチャーでは、これらの財務比率の値を作りこんでいきます。
ここまで、継続して、こちらの金額メジャーの作りこみを続けています。もうあらかた埋めたいところは入りました。最後に、こちらの財務比率、こちらを埋めていきたいと思います。
ここでの財務比率とは、財務状態を把握するための目安として、貸借対照表の値をもとに計算した指標のことです。どういう風に計算するかは、こちらに書いてあります。
では、やっていきましょう。
ここでのポイントは、スペルミスをしないことにつきます。これまでと同様にテンプレのこれらのテキストをキーに集計します。財務比率をみると、カッコがあったり、スラッシュがあったりします。このスペースは、半角スペースなのか、それとも単に全角だからスペース披広めなのか。
これらが、半角か全角か、それを間違えるだけで集計できません。しかも全角半角ってパッとみ分からないですよね。実務でも同様のことがあるかと思います。ですので、あえて紛らわしい項目ということで、財務比率をここでは入れてみました。
まずは一番上の負債比率からやります。
金額メジャーを開いて、Selected Item = のあとに5つ指標を入れるので、5行スペース作ります。ここから入れていきます。
では、負債比率からやります。割り算ですので、Divideを使います。はい。これでエンター。数式は受け入れられていますが、何も出てきません。ということは、検索結果として引っかかっていないということです。おそらくこの負債比率のスペルミスなのでしょう。何がおかしいか?実務でも、こういう時にこのテンプレを見て、ここは半角、ここは全角とか悩むよりも、ベストプラクティスとはてっとり早く、元データからコピペしましょう。元データを開きます。該当部分をコピーして、ペーストします。この負債比率は左右一緒ですが、厳密にいえば、今、金額メジャーで参照させているのは、こちらの無加工のところです。こちらをコピーします。
金額 =
VAR SelectedItem = SELECTEDVALUE('BS Template'[BS項目(無加工)])
RETURN
SWITCH(TRUE(),
SelectedItem = "流動資産合計", '貸借対照表メジャー'[流動資産合計],
SelectedItem = "固定資産合計", '貸借対照表メジャー'[固定資産合計],
SelectedItem = "その他資産合計", '貸借対照表メジャー'[その他資産合計],
SelectedItem = "資産合計", '貸借対照表メジャー'[資産合計],
SelectedItem = "流動負債合計", '貸借対照表メジャー'[流動負債合計],
SelectedItem = "固定負債合計", '貸借対照表メジャー'[固定負債合計],
SelectedItem = "自己資本合計", '貸借対照表メジャー'[自己資本合計],
SelectedItem = "負債・純資産合計", '貸借対照表メジャー'[負債・純資産合計],
SelectedItem = "負債比率(負債合計 / 資産合計)", FORMAT(DIVIDE('貸借対照表メジャー'[負債合計],'貸借対
CALCULATE('貸借対照表メジャー'[貸借対照表の値], FILTER('Balance Sheet Data','Balance Sheet Data'[貸借対照表サブカテゴリー] = SelectedItem))
)
これでエンター。すると、1という数字が出ました。この財務比率の計算は負債合計を資産合計で割っています。これらの指標というのは、小数点以下の結果になることが多いです。そして今、金額メジャーの書式は整数です。ドルやユーロと違って、日本円には小数点以下の金額、セントはありません。
このままだと、この指標は意味を成しません。ここだけ特別な書式を設定します。FORMATというDAXを使います。これにより、表示を好みの書式に変えられます。FORMATで囲います。気を付けたいのは、この最後のコンマは、SWITCHの途中区切りのコンマです。ちょっとよけておきます。指定の書式は、ここでは小数点以下2位まで出します。はいこれでエンターです。するとキチンと数値が出てきました。
これでいいですね。同じ要領で、他の財務比率もやっていきます。
ただ、ここで一旦脱線です。私がこのコースを作っている時にあったトラブルと、その解決のために使ったちょっとしたテクニックを紹介しておきます。
この負債比率を作っているとき、さっきもちょっと話した、この最後のコンマを削除してしまっていました。FORMATで囲む時に、FORMATで使うコンマにまぎれたのだと思います。最後のコンマがないと(コンマ消す)御覧のようにエラーになります。で、最初、何かこの負債比率で、何かスペルミスしたかな?と思いました。で、テンプレを参照したくても御覧の感じでみれないんです。
そこで使った、ちょっとした小技です。無効化したいDAX式の前に -- 二つハイフンを入れます。すると、そこは無効化されて、飛ばしてくれます。これで再度エンター。こうすると、このダブルハイフンがある行をなかったことにしてくれます。これでテンプレが参照できました。
これは、DAX式をデバッグする時にも使えます。これで飛ばして、有効になるってことはここがおかしいってことですので。
その後、単にスペルミスではなく、最後のコンマが抜けていることに気づけました。では最後にコンマをいれて、ダブルハイフンを消してエンターとします。はい。これでいいですね。
一旦ここでレクチャーを区切ります。
以上、このレクチャーでは、負債比率を金額メジャーに反映させました。次のレクチャーでも引き続き、他の財務比率も金額メジャーに反映させていきます。
前回のレクチャーに引き続き、財務比率の作りこみを続けます。
次にこの流動比率、運転資本、負債資本比率をやっていきます。というのも、これらは数式こそ違えど、前のレクチャーで作った負債比率のコピペでできちゃいます。
では、負債比率をコピーします。そして中身だけ変えます。(変えていく)
ここは慎重になるしかないです。キチンと左の指標名とその数式があっているかチェックしながら進めます。
流動比率の後には1行開けます。運転資本をあとで追加します。
はい。これでエンターとします。数値出てますね。
この指標はこうした小数点でいいのですが、もし、パーセンテージで出したいと思えば、FORMATのダブルクオーテーション内で調整できます。(やってみせる)ここでは、パーセンテージじゃなくて良いのでパーセンテージは除いておきます。
はい。最後、運転資本を計算します。途中までは一緒です。他の指標の数式をコピーしてまずは、右側を変えます。いかにも間違えそうなので、元データからコピペします。
さて、左側です。数式をみると、単に引き算ですね。ですので、小数点以下の数値や、パーセンテージではないので、フォーマットでかぶせる必要はありません。普通に計算して終わりです。
はい。これでエンターとします。数値出てきました。
お疲れ様でした。いったんこれで、やりたかった金額メジャーの作りこみは終了です。貸借対照表をあたまからザっとみても、金額入っていますね。個人的にも、実務でも金額出て、エラーだったり同じ値が連続で出てなければ、これでよさそうなんて思ってしまいがちです。しかし、いったん完成の余韻にひたりつつ休憩した後に確認していきましょう。
以上、このレクチャーまでで、金額メジャーの作りこみを完成させました。次のレクチャーでは、こうして出した数値の確認を行います。
金額 =
VAR SelectedItem = SELECTEDVALUE('BS Template'[BS項目(無加工)])
RETURN
SWITCH(TRUE(),
SelectedItem = "流動資産合計", '貸借対照表メジャー'[流動資産合計],
SelectedItem = "固定資産合計", '貸借対照表メジャー'[固定資産合計],
SelectedItem = "その他資産合計", '貸借対照表メジャー'[その他資産合計],
SelectedItem = "資産合計", '貸借対照表メジャー'[資産合計],
SelectedItem = "流動負債合計", '貸借対照表メジャー'[流動負債合計],
SelectedItem = "固定負債合計", '貸借対照表メジャー'[固定負債合計],
SelectedItem = "自己資本合計", '貸借対照表メジャー'[自己資本合計],
SelectedItem = "負債・純資産合計", '貸借対照表メジャー'[負債・純資産合計],
SelectedItem = "負債比率(負債合計 / 資産合計)", FORMAT(DIVIDE('貸借対照表メジャー'[負債合計],'貸借対照表メジャー'[資産合計],0), "0.00"),
SelectedItem = "流動比率(流動資産 / 流動負債)", FORMAT(DIVIDE('貸借対照表メジャー'[流動資産合計],'貸借対照表メジャー'[流動負債合計],0), "0.00"),
SelectedItem = "運転資本(流動資産 − 流動負債)", '貸借対照表メジャー'[流動資産合計]-'貸借対照表メジャー'[流動負債合計],
SelectedItem = "資産対資本比率(資産合計 / 自己資本)", FORMAT(DIVIDE('貸借対照表メジャー'[資産合計],'貸借対照表メジャー'[自己資本合計],0), "0.00"),
SelectedItem = "負債資本比率(負債合計 / 自己資本)", FORMAT(DIVIDE('貸借対照表メジャー'[負債合計],'貸借対照表メジャー'[自己資本合計],0), "0.00"),
CALCULATE('貸借対照表メジャー'[貸借対照表の値], FILTER('Balance Sheet Data','Balance Sheet Data'[貸借対照表サブカテゴリー] = SelectedItem))
)
ここまでお疲れ様でした。これまでのレクチャーにて、Power BI レポートに貸借対照表を再現できました。このレクチャーでは、できあがったレポートの数値を確認していきたいと思います。
元データには、BS 2021-2025というワークシートがあります。これは、このコースで使ったデータを集計して貸借対照表の形にしたものです。下の方には財務比率も入れています。こちらと照らしあわせて検証します。
ではやっていきましょう。今、Power BIででている値というのは、アップロードしたデータ、すべての期間の合計が入っています。これを各年度に分けます。スライサーで、日付データの年をいれます。バーティカルリストにします。
はい。これで2021年をまず検証します。エクセルファイルを左にもってきて、頭から見ていきます。各項目、そして小計もあっています。財務比率もあっていますね。よさそうです。
全部の年をみるのが理想ですが、ここではもう1年だけ確認します。2023年にしてみます。頭から見てきます。はい。小計も財務比率もあっていますね。
はい。きちんと貸借対照表ができます。
ここで一つコース作成時の裏話です。コースを用意しているとき、やはり同じように検証をしていました。そしたら、項目の値がこちら(エクセル)の答え合わせ用のデータとなんか一致しなかったんです。なぜかな~と思ってたら、こちらのテンプレに問題がありました。今は、資産・その他、とか、固定資産・その他、とかありますよね。これがもともとは全部、同じその他、だったんです。
金額メジャーは、これらの項目名を使って集計しています。ですので、資産でも負債でも、その他という名前であれば、全部同じ値が出てしまいます。おそらく実務でも同じようなことあるかと思いますので、紹介しました。
対処としてはテンプレを、何におけるその他なのか?今のように項目名を変えて対応しました。みなさんがこのコースで学んだテクニックを実務で使う時、もし実務で使っている項目名自体が、今回のようにまったく同じものがいくつも出ている、というのであれば少し項目名で工夫が要ります。(テーブルビューにいく)まずは、ご自身で使おうとしているテンプレートにて、項目名が同じものがないか?確認してみていただきたいと思います。
はい。これでPower BI で貸借対照表ができ、また検証もできました。おめでとうございます!このコースでやりたかった貸借対照表をPower BIで表現する、ができました。まずはこれで一つ達成です。ワークシートの名前をページ1から、貸借対照表と変えておきましょう。
さて、これはこれでいいのですが、通常ビジネスの実務において、単独の数字だけで意味ある洞察が得られることはありませんよね。比較を行い、それにより目の前の数字の良しあしを判断していくものだと思います。また、実務においては、貸借対照表の値すべてが重要ではなく、その中でも重要な項目だけを抜粋したサマリー的なもののみが必要だ、というシチュエーションもあるかと思います。
次のセクションでは、ここまでで作った貸借対照表において、見せ方のアレンジについて説明していきたいと思います。
ここからのレクチャーでは、これまで作った貸借対照表の見せ方をテーマにお話します。
このレクチャーでは、複数年度を一気に表示する方法をお伝えします。
今はこうしてスライサーで切り替えれば、単年度の数字がどうだったか分かります。しかし、特に過去の一つのポイントでどうだったか?というよりも、過去数年でどう推移したのか?を見ることで、見えてくるものがあります。過去の実績を並べて眺める、というのは実務でも大事ですよね。でははじめていきましょう。
まず現在の貸借対照表のページをコピーします。そしてもとのページは、貸借対照表・単年度とします。そしてコピーしたものは複数年度とします。スライサーは削除しておきます。
こちらのテーブルは少し横に伸ばします。複数年度を併記するので、横幅がいるんですよね。
そしたら、ビジュアルをテーブルからマトリクスに切り替えます。
今、列に入っているBS項目。これを行のOrderの下にもってきます。この時、もしOrderが小さいもの順になっていない時、このときはこのorderをクリックします。クリックするたびにソートがかかります。私はデフォルトで1からになっていました。
そして、今こうして閉じてしまっているオーダー部分を展開します。一つ一つやるのは大変ですので、こちらの下向き二股矢印をクリックします。ちなみに、これは展開が一つでもあいているとグレイアウトするので、いったん全部閉じた状態にしてクリックします。
書式にいきまして、レイアウトとスタイルのプリセットです。レイアウトを表形式にします。まだ全然BSっぽいくないです。
次に行の小計、これをオフにします。そして行見出し、ここでテキストの折り返しをオフです。はい。これで一気に貸借対照表っぽくなりましたね。では、このオーダーはこうして隠します。削除してしまうと、順番が崩れてしまうので、隠すだけです。もし、この時、列の幅がぶっとくなった時には、書式の列見出しをチェックです。ここでテキストの折り返しをオフにしてください。私の場合は、デフォルトでオフでした。
はい。これでいいですね。
ここまで来たら、本題の複数年の並列表記を行います。日付データの年を、マトリクスの列に入れます。これで、複数年度の表記ができました。
今、合計と出ていますが貸借対照表のこうした年度の合計は意味ないです。書式の列の小計をオフにして消します。
そして、今、データのない2020年も出ています。これも消します。ビジュアルをクリックしてアクティベート状態にした上で、年の基本フィルターそして、いったんすべてチェックした上で、2020年をアンチェックします。
これで完成です。複数年度を並べて表示することができました。これにより、横に視線を動かすことで、各項目の推移を追うことができますね。
最後これはお好みですが、私としてはこうした数値のヘッダーが左寄せになっているのは気持ち悪いです。これはマトリクスだと調整できます。列見出しにいきます。ヘッダーとタイトルの配置、というのがあります。ヘッダーというのがこれで、タイトルはこっちです。(変更しながら話す)ヘッダーは私はこの場合は右寄せがいいな、と思いますので右に寄せます。ボールドにするのもいいですね。タイトル、これは左寄せがちょうどよいと思います。右寄せだと何か変です。
これはマトリクスだからできます(単年度)。単年度、こちらはテーブルで作っています。こちらは列見出しでは、ヘッダーの配置しかないです。これ動かすと、両方とも動いてしまいます。これはこのままで仕方ないです。せっかくなので、ボールドにしておきたいと思います。
では、複数年度に戻ります。
以上、このレクチャーでは、貸借対照表を複数年度にわたって表示しました。次のレクチャーでは、こうして作った貸借対照表を使って、手間をかけずにサマリー表を作ってみたいと思います。
さて、いよいよ最後のレクチャーになりました。みなさんここまでお疲れ様でした。
最後のレクチャーでは、こうして作った貸借対照表のサマリーを簡単に作るテクニックを紹介します。これまでさんざんがんばったので、最後はチート的にいきたいと思います。
さて、今こうして貸借対照表をPower BIに再現しました。
会社さんによっては、こうしたガッツリの一覧が好まれるケースもあるでしょう。またはある会社さんでは、細々としたものは良いから、重要な部分のみをピックアップして表示すればOKというケースもあるかと思います。
このように、今回作成した貸借対照表の一部のみをサマリー的に出したいというニーズがあった時に使えるテクニックです。では、今回、いかにもそうしたサマリーに入りそうな、これらの財務比率だけのサマリーを作りたいと思います。
ここに作りますね。まず、こちらのレポートをコピーしてペーストします。そして、右側のビジュアルをクリックしてアクティベート状態にしたまま、こちらのフィルターを開きます。ちょっと、視覚化とデータのウィンドウは閉じておきます。
BS項目で、基本フィルターです。ここで、サマリーとして出したい項目のみチェックします。注意なのが、こらのフィルター項目はあいうえお順で並び変えられています。こちらのテンプレの順番ではないです。ですので、横のテンプレをみながら順番に選びます。
このように簡単にサマリーができました。実務での使い方としては、こちらのフルの貸借対照表はどこかのページにおいておくと、そしてこうしたサマリーを他の重要指標と一緒にダッシュボード的に出す、というやり方が考えられますね。
あともう一つ、紹介しておきます。サマリーよりももっとピンポイント。たとえば、今が2025年だとして、貯金の売掛金の残高だけを表示したい、という場合があるかもしれません。その場合は、まずカードビジュアルを作ります。そしてそこに金額メジャーを入れます。そしてまた、こちらのフィルターを使います。ここに、日付データより年をそして、テンプレより、BS項目無加工を入れます。そして表示したデータを指定します。今回は2025年、そして項目は売掛金です。このようにピンポイントでも出せます。
ただ、これだと何を表示しているか分かりません。ですのでタイトルをつけて補います。また、こちら。メジャーの値である金額って出てますね。これも邪魔です。
まず、ビジュアルで、カテゴリラベルをオフにします。次に全般のタイトル。これをオンにします。テキストにこの数値の説明を加えます。これは2025年の売掛金です。はい。これでいいですね。こちらも、ダッシュボードのパーツとして使えそうですね。
以上、このレクチャーでは、サマリーの簡単な作り方。そして、カードビジュアルの利用方法について紹介しました。
はい。これでみなさんとシェアしたかったPower BIで貸借対照表を再現するテクニックは、すべて完成です。
今回、みなさんと一緒に元データを利用して、貸借対照表を単年度、複数年度で作りました。さらに、サマリー作成までをPower BIを利用して行いました。これらのテクニックがみなさんの実務でお役に立てば、こんなにうれしいことはないです。これまでご受講いただきありがとうございました!
【コース説明】
「貸借対照表って、Power BIでは作れないものだと思っていました」――そんな声、よく聞きます。
Power BIは便利なツールですが、財務諸表を表現するのは、少しハードルが高く感じられます。
特に貸借対照表のような構造は、そもそもPower BIで作る発想すらなかった…という方も多いのではないでしょうか。
このコースでは、「Power BIの癖と仕様」を逆手にとって、DAX関数の力を借りながら貸借対照表を再現する方法を、丁寧に解説していきます。
難しいことをやっているようで、実はちょっとした工夫の積み重ね。
複雑なメジャーも、一つ一つの考え方を押さえて、ステップバイステップで組み上げていくように設計しています。
【こんなことを学びます】
Power BIで貸借対照表を再現するための考え方
Power BIの“癖”とうまく付き合う方法(リレーションシップやフィルターの動き方など)
CALCULATE・SWITCH・SELECTEDVALUE・TREATASなどのDAX関数の使いどころ
サブトータルや指標計算といったバラバラの処理を、1つのメジャーの中で扱う方法
難しいメジャーを少しずつ積み上げて完成させるテクニック
【こんな方におすすめ】
「【続】Microsoft Power BI Desktop 入門講座 ー損益計算書作成編—」を受講済の方
→ 本講座はその続編的位置づけであり、復習(+ちょっと発展)として最適です
Power BIを使って、実務で使える財務レポートを作りたい方
DAXの基本は学んだけど、もう一歩ステップアップしたい方
複数のDAXを組み合わせて利用する経験を積みたい方
会計の知識はあるが、Power BIで財務諸表レポートの作り方がわからない方
【講師からのメッセージ】
「難しそう」に見えることほど、コツがわかるとグッと簡単になります。
このコースでは、Power BIで貸借対照表を作るにはどんな考え方をすればいいのか?
その“考え方”と“作り方の順番”を大事にしています。
会計データをPower BIでレポートにする。その第一歩として、ぜひ一緒に取り組んでみませんか?
それではコースでお会いしましょう!