
一般的に使われる「使いにくい」という言葉で表現される状況は、より詳細に見ると異なる性質のものが混在しています。まずはその違いを意識してみましょう。
ヒトが接するモノにも様々あります。ユーザビリティを論じる上では、その中の「道具」というモノが特に重要です。「道具」について考えてみましょう。
「ユーザビリティ」は新しい概念のように思えるかもしれませんが、かなり原始的な道具でもユーザーにとって使いやすくなるような工夫が行なわれていました。ある事例でそれを確認してみましょう。
時代とともにユーザビリティの重要度が増していく過程での、特に大きな出来事を2つご紹介します。
ユーザビリティの定義について、じっくり解説します。
ユーザビリティという概念をより深く理解するため、いくつかの観点から説明します。
ユーザビリティの捉え方の中でも重要な、製品仕様とユーザーのイメージのギャップについて、詳細に解説します。
UXが重要視されるに至った時代の変化について考えてみましょう。
ISO(国際標準)によるUXの定義について簡単に解説します。
ISO(国際標準)によるUXの定義以外にも、UXという概念の説明には様々なものがあります。代表的なものをいくつかご紹介します。
UXという概念を理解するには、ユーザビリティという概念を拡張したものと捉えると理解しやすいと思います。そこで、両者の違いを見てみましょう。
UXという概念が登場する以前の、ユーザビリティやユーティリティという考え方の中にもUX的な要素が見受けられます。
UXの周辺には、UXと関連のある様々な概念が存在するので、ここでまとめておきます。
UXデザインとは、ユーザーに意図した体験を提供するために、機能、サービス、UI等をデザインすることです。そのためには開発のどの段階でもユーザー視点で考えることが大切であり、様々なUXデザイン手法が考えられています。
イノベーティブな製品/サービスを提供するためには、ユーザーの潜在ニーズを発見することが重要です。そのためにユーザーからヒントを得る必要がありますが、ユーザーは自分の潜在ニーズを自覚していないので、調査方法には工夫が必要となります。
行動観察とは、実際のユーザーの様子を現場で観察するという調査方法です。ユーザーの行動を分析することで、潜在的な課題やニーズを発見できる可能性があります。また、様々なアレンジを加えた簡易的な手法なども考案されています。
アンケートは、質問紙やWebサイトのフォームなどを使って、選択肢や自由記述で回答してもらうもので、大まかな傾向などを把握する目的に適しています。大人数のデータを収集しやすく、定量的なデータを得やすい方法です。
インタビューは、調査者が直接質問を投げかけて口頭で回答を得るもので、ユーザーの実態把握や意見の吸い上げなど、訂正的なデータ収集に適しています。
ジャーニーマップは、一連のユーザー体験を時系列的にまとめ、行動や感情の変化を視覚化して、関係者間で共有することができます。Webと実店舗など、異なるシステムやメディアをまたぐユーザーの行動をまとめるのに適しています。
ペルソナは、それまでの調査に基づき、ユーザーの典型的な特徴を具体的な人物像として記述したものです(ユーザーのモデル化)。誰に向けて製品を作っているのか、関係者間で認識を共有することができます。
ストーリーボードは、これから提供しようとしている製品やサービスで、ペルソナがゴールを達成するまでの体験プロセス(行動、意図/期待、感情/気分など)を絵や文字で示したものです。開発関係者間でどのような体験を提供しようとしているのかを共有することができます。
ワイヤーフレームは、各画面内のボタンや表示エリアのレイアウトを、簡単な線画で示したものです(UIデザインのアイデアスケッチ)。ユーザビリティを重視してUIをデザインする場合、この段階で充分に検討することが重要です。
画面フローは、どの画面でどのような操作をするとどの画面に移動するのかを図で表したものです。ユーザビリティを重視してUIをデザインする場合、この段階で充分に検討することが重要です。
ペーパープロトタイピングは、紙などで簡単に作ったUIのプロトタイプを用いた、簡易ユーザビリティテストです。これを繰り返してワイヤーフレームと画面フローを修正することで、本格的な開発の前にUIの質を高めておくことができます。
なお、動画の中で紹介しているプロトタイピングツールの一覧は、本レクチャーに添付の「ペーパープロトタイピング.txt」でもご確認いただけます。
人間の認知特性にはクセがあるので、UIは人間の認知特性に合わせてデザインするべきです。
画面レイアウトに関するUIデザインの基本ルールとして、視線移動への配慮、ゾーニング、マッピングについて解説します。
手がかりに関するUIデザインの基本ルールとして、アフォーダンス、フィードバックについて解説します。
手がかりに関するUIデザインの基本ルールとして、メタファ、強調について解説します。
寛容性に関するUIデザインの基本ルールとして、ユーザーに主導権を持たせること、操作の取り消しについて解説します。
一貫性に関するUIデザインの基本ルールと、これに関連して記憶負担の軽減について解説します。
その他のUIデザインの基本ルールとして、用語、美しさ、シンプルさについて解説します。
UIデザインの品質向上のため、既存のUIを観察することとガイドラインや書籍を読むことをお勧めします。
なお、動画の中で紹介しているガイドライン、書籍の一覧は、本レクチャーに添付の「UIデザインの品質向上のためには.txt」でもご確認いただけます。
ユーザビリティテストは、被験者に評価対象製品を実際に操作してもらい、その際の言動から問題点(ユーザーのイメージと製品の仕様のギャップ)を発見する評価手法です。
ヒューリスティック評価は、被験者を使わず、専門家が経験則に基づいて行うユーザビリティ評価です。
Webサイトなどでは、アクセスログを調べれば、画面上でのユーザーの振る舞いがある程度わかります。これを利用したA/Bテストというデザイン検証方法もあります。
市場のおける自社製品の実態を把握するため、ユーザーの声を収集したり、競合製品との比較を行います。
評価によって得られた知見をガイドライン化すれば、最初からそれなりの品質のデザインとなり、担当者による解釈の違いが減り、目指すべき品質を共有できます。
これまでの手法では得られない結果を得る必要があるとき、またより効率的に成果を出したいとき、新しい手法を考えてみるといいでしょう。
作り手は、ついユーザーを思い通りにコントロールしたくなりがちですが、 行き過ぎると、ユーザーに対して不誠実になってしまいます。
そうならないため、作り手にはモラルが求められています。
本コースの改訂版となる「UXデザイン講座 UXデザイン基礎入門 ver. 2.0」が公開済みです。内容、構成、表現などを全面的に見直し、情報量をかなり増やしました。
併せて、こちらの旧バージョンは、2026年12月を目処に非公開(新規購入は不可。購入済みの方は閲覧可能)とさせていただく予定です。
ぜひ改訂版のご購入をご検討ください。
今や当たり前の考え方となってきたUX(ユーザー・エクスペリエンス)デザインですが、概念的にやや捉えにくく、提唱されている手法も多いので、本格的に学ぶためには多くの時間が必要です。
本講座は、UXという概念とUXデザインの全体像の理解に焦点を当てております。これはUXデザインを本格的に学ぶための重要な基礎知識となります。これを理解した上で個別の手法についてさらに詳しく学んでいただければ、より手法をうまく使いこなせ、UXデザイン全体の本質を見失うことなく仕事に取り組めるはずです。