
2024.3.14に改訂しました。映像と音声をすべて録り直しました。講義の内容は基本的に変えていませんが、分かりやすくなるように細部を見直しています。
データサイエンスとは
データサイエンスとは意思決定と行動選択のための武器です。分析手法を理解するだけでなく、現実の問題を解決する実戦力を獲得することが本講座の目的です。
データサイエンスの世界
百年前に生まれた統計学から最新のディープラーニングまで、多種多様なデータ分析手法を適用領域にマッピングしてゆくことで、データサイエンスの世界地図を描いて全体像を俯瞰します。
講座の全体構成
本講座ではデータサイエンスの多くの手法を学びます。第1回は「頻度論的統計学の基礎と『有意性検定』の終焉」です。
講師の紹介とデータ分析との関わり
講師の略歴と資格を紹介し、様々なデータ分析技術との関わりを説明します。
統計の歴史
古代国家における統計の誕生と、20世紀初頭に現代統計学を確立した人々と理論を紹介します。
統計分析の目的
自然現象や社会現象に内在するメカニズムを観測データから推定することが推測統計の目的です。分析に用いる概念と用語を学びます。
母集団と標本
統計学といえば「頻度論」の統計学を指します。現象全体(母集団)の特性を観測データ(標本)から推定する頻度論的統計学の考え方を解説します。
頻度分布と確率分布
自然現象や社会現象の実測データの頻度分布を紹介し、これらを分析するために用いられる代表的な確率密度関数とその関係性を紹介します。
中心極限定理
統計学の基本の中で最も重要な中心極限定理を学び、データの挙動を乱数シミュレーションにより体感します。
点推定と区間推定
母集団の平均値の点推定と区間推定を学びます。中心極限定理を用いた95%区間推定の原理について詳しく説明します。
95%信頼区間の意味
95%の意味とよくある誤解について解説します。
仮説検定の考え方
仮説検定を考えるうえでの設定を説明します。
仮説検定の例題
製品を改良することで性能がアップしたかどうかを試作品のデータから判定する例題を使って、統計的有意性による仮説検定の原理を開設します。
αリスクとβリスク
仮説検定には相反する性質を持つ2種類のリスクがあります。両者の内容とリスクコントロールの戦略について解説します。
検定手法一覧
仮説検定の手法の体系図で全体像が掴めます。
アメリカ統計協会の声明
2016年、アメリカ統計協会は「p値と統計的有意性に関する声明」で誤用が多いと警鐘を鳴らし、科学誌Natureは「統計的有意性を引退させよう」という論文を掲載しました。この内容について解説します。
統計的有意性の適用法と限界
統計的有意性による検定手法の正しい適用法とよくある間違いを解説し、手法の限界について考察します。
仮説検定の動向
仮説が真となる確率を推定できるベイズ統計に期待が集まっていますが、使いやすい分析ソフトの登場には時間がかかりそうです。
第1回の講義のポイントを箇条書きにまとめました。
データサイエンスには科学という名称が付いていますが、真理を探究するといった学問ではありません。問題を解決して対策を実行するための意思決定と行動選択の根拠を与えてくれる、有能な道具であり強力な武器です。道具や武器は使ってこそ意味があります。分析手法を勉強して理解するところで満足せず、大学の研究や企業の実務で直面する現実の問題を解決する実戦力を獲得することが本講座の目的です。
データサイエンスには、百年前に生まれた統計学から近年その価値が再認識されているベイズ統計学、注目の機械学習やディープラーニング、最先端のチャットボット技術まで、多種多様なデータ分析手法があります。残念ながら万能な手法というものはないので、多くの手法をマスターする必要があります。そして、積極的に複数の分析手法を適用することで、複雑な問題を様々な角度から解明して、本質に迫ることが可能になります。
本講座では、複雑な数式やプログラミングはできるだけ避け、フリーのデータ分析ソフトを利用して実務レベルの演習問題を解いてゆくことで実戦力を養います。