
講師からの註記 -- 01分38秒:
試験対策とは異なる,しかし重要な註記 この部分は,2020年代以降の日本の雇用問題にかかわる,とてもセンシティブな説明箇所です.ニュアンスを正確に伝えたいですし,みなさんの理解に関してなるべく誠実さを期したいので,この註記をしております:
ここでの「正社員の労働者に対し,安定的な賃金を支払い続けなくてはなりません」は,企業が,その企業がもっている個別の事業を継続していくかぎりにおいて,固有の資本や資源として人(労働者)を必要とする,という前提に立っています.デジタルテクノロジーが2020年代半ばの現在ほどは進歩していなかった,平成・昭和以前のパラダイム(前提となるものの見方,空気感)の中にある方々にもわかりやすいように,あえてこのように申し上げました.
他方,近年では,人工知能(Artificial Intelligence, AI)のテクノロジーが進歩し,それまで人間にしかできないとされてき業務のいくつかが情報システム化により自動化される方向に変革が進んでいます.グローバル経済の生存競争の中で,個々の企業組織は,より効率的で,より革新的な方向に進化するように方向付けられています.この方向付けは,AIサービスにもとづく効率化により,人口減少や人手不足の問題を解消していこうとする,先進国社会の全体的な方向ともマッチしています.
この,令和以降のパラダイムにおいては,「正社員」「安定的」といった言葉の意味そのものが,平成・昭和以前とは大きく異なってくるかもしれません.AIサービスの登場によって置き換わるしごとがあれば,AIサービスの登場によって新たに生まれるしごともあります.
今後,AIをはじめとするデジタルテクノロジーは,社会の‘成り立ち’,‘当たり前’に大きな変化を与えていきます.ITパスポート試験の合格に向けての勉強は,みなさんひとりひとりが,そのそうした新しい時代・新しいパラダイムという環境変化に適応するための土台づくりになると思います.
試験の概要 ITパスポート試験は,日本の情報処理推進機構(IPA)により実施されている国家資格です.
この試験は主に,情報技術(IT)の初心者向けにつくられています.これまでITに関わってこなかった方々がITに入門・リスキリングするのに最適の取っ掛かりを与えてくれます.
試験対策の難しさ ITパスポート試験の出題範囲はとても広く,また,各項目の内容それぞれがディープな背景をもっています.いざ勉強しはじめると,【キーワードの正確な理解】と【出題範囲の包括的なカバー】の両立が難しい,という実情が横たわってきました.
本シリーズの特色 そこで本講座を含む本シリーズでは,対策講座をストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の3つに分割し,それぞれを丁寧に説明しながら,これまでの設問の構造と出題傾向を含め,丁寧に解説することにしました.
加えて,公式シラバスにもとづき,出題される論点・用語例・活用例をまとめた副教材を作成し,各講座に添付しています.これらを受講生のみなさんの自習に役立てていただければと思っています.
本講座で学べること ITパスポート試験 > ストラテジ系の出題範囲について,体系的に学ぶことができます.ストラテジ系の過去の設問の構造と出題傾向を理解し,どのように出題される可能性があるかを想定する力を身につけることができます.