
グライダーズ合同会社・松井真也の経験や知識について紹介します。「人事」「IT」「統計」の三つの経験と知識を組み合わせて、仕事で役立つ人事統計の講座を提供します。また、講座の対象者は、未経験~ベテランまでの「人事パーソン」であること、加えて受講要件は、主にExcelのインストール版が必要であることをご案内しています。
このコースは第1章から第6章で構成されています。第2章と第3章で、人事統計の概要やデータの分類など、ハンズオンの準備を進めます。第4章から第6章が、このコースの中心となる章です。ピボットテーブルを用いた単純集計、複数のカテゴリー変数を用いた「クロス集計」、データのばらつきを知るための統計量(四分位範囲、レンジ、決定係数など)を学んでいきます。
このレクチャーでは、講座で使用するファイルのダウンロード方法について紹介しています。
このセクションは、本題の統計分析の具体的な手法のレクチャーに進む前に、その前提となる知識を提供します。内容は次の3つで構成されています。
人事統計で何を解決するのか
どんなデータを使うのか
架空の企業A社の想定
人事担当者がしばしば抱える悩みを共有します。それらの悩みを解決する道具の一つとして、人事統計を活用します。現状を「見える化」し、課題を特定し、そして優先順位をつけて課題に取り組む、という大きな業務改善の流れを提示します。
この講座では、架空の企業A社の社内データを利用して統計分析を行うことを想定します。この後のレクチャーが分かりやすいよう、その架空会社の特徴を説明します。
特に、人事部の田中さんが登場します。この田中さんの悩みを解決する形式でこの講座は進行します。
このセクションで、学んだことを整理します。次の3つの内容を簡単に振り返ります。
人事統計で何を解決するのか
どんなデータを使うのか
架空の企業A社の想定
このコースでは、次の3点について学びます。
データの分類を知る
データセットの確認
年齢階級の作成
人事統計だけでなく、他の統計分析でも役に立つデータの分類方法を学びます。大きく、質的データ、量的データに分類できること、さらに、それぞれ、名義尺度と順序尺度、間隔尺度と比例尺度に分類できます。
これは、ただの一般知識ではなく、統計分析に使用する実践的な知識となりますので、丁寧に解説します。
年齢列を使って、「年齢階級」を追加します。年齢のデータは、量的データです。しかし、量的データは、分析の切り口となるカテゴリーとして機能しません。このため、年齢データをもとに「年齢階級」という「順序尺度」の「質的データ(カテゴリーデータ)」を作成する必要があるのです。
このセクションでは、次の3点について学びました。
データの分類を知る
データセットの確認
年齢階級の作成
これにより、なぜデータの分類(尺度)が大事なのか、分析に使用する各データはどの分類にあたるのかを確認することができました。また、年齢階級を作成して、分析データの下準備が終わりました。
このセクションでは、「単純集計」を学びます。「単純集計」は、クロス集計と対比される用語で、カテゴリー変数を一つだけ使った分析のことです。この「単純集計」を学ぶことにより、次のセクションで「クロス集計」を学ぶための道筋をつけます。また、単純集計の実習を行う前に、その前提となる「ピボットテーブル」の説明を行います。
本格的なデータ分析に先立ち、ピボットテーブルについて学びます。
ピボットテーブルとは何か(データ分類との関係性は)
ピボットテーブルで選択すべきフィールド
ピボットテーブに使うデータの要件
このレクチャーでは、ピボットテーブルで行うデータ分析のうち、もっとも基本的なものを学習します。すなわち、カテゴリーデータ1つ、分析対象(量的データ)1つという単純集計です。ピボットテーブルの使い方を解説するとともに、職階別の平均年齢をグラフで表現する方法を学びます。
このレクチャーでは、カテゴリーデータを集計の対象にする例を学びます。集計の対象は、「量的データ」とするのが基本ですが、カテゴリーデータ(質的データ)を集計対象として、カテゴリー別の個数を得る方法を学びます。
このレクチャーでは、複合グラフの作成方法を学びます。本来、年齢階級を横軸にとった、社員数と平均年収のグラフをそれぞれ作るのが基本ですが、それらの2つのグラフを一つの表にまとめることで、2つの集計対象の特徴を一目で比較できるようにします。
このセクションで学んだことを振り返ります。
ピボットテーブルとは何か、フィールドの選択方法、データセットの条件
カテゴリー変数1つで「量的データ」を分析する事例(職階別の平均年齢)
カテゴリー変数1つで「質的データ」を分析する事例(年齢階級別の社員数)
年齢階級別の社員数のグラフに、平均年収を重ね合わせた「複合グラフ」
このセクションでは、「クロス集計」を扱います。まず最初に「クロス集計」とはどんな集計か、Excel上でどのように操作すればよいかを知ります。その後、3つの事例を通じてクロス集計とグラフ作成の方法を学ぶます。特に最後のレクチャーでは、3つ目のカテゴリー変数を使ったフィルタリング方法をご紹介します。
クロス集計とは、2つ以上のカテゴリー変数(質的データ)を使って、1つのデータ(多くの場合、量的データ)を分析することをいいます。一つのみのカテゴリー変数を使った単純集計用よりも、より多くの視点からより深い洞察を得ることができます。
年齢や部署といった属性を用いて、社員の構成の全体像を知ることは、人事施策を検討するにあたり有益です。このレクチャーでは、財務部長の指摘が適切かどうか検証するために、年齢階級と所属部という2つの切口で、社員数をカウントし、ビジュアル化します。このときに使用するグラフが、積み上げ棒グラフです。
人事部では、女性活躍やダイバーシティなどの文脈で、性別による集計を行う機会は多々あります。このとき、性別、所属部、職階、学歴などのカテゴリーなど複数のカテゴリーを使って分析を行います。このレクチャーでは、年齢階級によって女性割合を分析します。このときに使用するグラフが、帯グラフです。
3次元クロス集計を行えば、性別という属性に加えて、複数のカテゴリーで同時に分析することが可能になります。しかし、3次元以上のクロス集計は、グラフで伝えたいメッセージがあいまいになりやすいです。そんなとき、3つ目以降のカテゴリーは、フィルタリングに用いるのが有効です。このレクチャーでは、フィルタリング(スライサー)の使い方を学びます。
このレクチャーでは、まず「クロス集計」とは何かを学びました。3つの事例を通じてて、2つ以上のカテゴリー変数を使うことで、単純集計よりも充実した分析が行うことができました。
このセクションでは、年功主義的傾向を複数の統計手法を用いて分析する方法を学びます。このセクションで登場する統計的手法は次の通りです。
レンジと四分位範囲
回帰直線と決定係数(+相関係数)
等級別の散布図
基本給表の折れ線グラフ化
このレクチャーでは、ばらつきの代表的指標である「レンジ」と「四分位範囲」について、さらには、それらを表現するグラフとしての「箱ひげ図」について学びます。
箱ひげ図を使って年齢階級ごとの年収のばらつきを分析します。年収は、一般に年齢が増加するほど大きくなります。実際に自社社員の年収のばらつきを箱ひげ図で可視化することで、年功主義的傾向を知ることができます。
散布図、回帰直線及び決定係数とは何かを学びます。散布図は、縦軸にも横軸にも量的データを適用するグラフです。2つの変数間(年齢と年収)の相関関係を可視化し、より深く年功主義的傾向を知ることができます。
実際にExcelで散布図を作成し、年齢と年収の間の相関の程度を分析します。また、この散布図を利用して、初任給決定や昇任候補者を抽出することができることについて学びます。
散布図の分析をさらに発展させるため、「等級」というカテゴリー別の散布図を作成します。これにより、どの年代に社員が集中しているかが等級ごとに分かるようになります。さらに、上位の級と下位の級の基本給の違いも視覚的に理解できるようになります。
基本給表の基本給額は、各社員の基本給に適用されています。どんなに運用を工夫しても、基本給表の実態がどうなっているのかを知らなければ、必ずしも最適な人事が行うことができません。このレクチャーでは、基本給表をグラフ化することで「見える化」し、基本給表の実態を客観的に把握する方法を学びます。
第6章で学んだ内容を説明します。
レンジや四分位範囲という統計量により、年齢階級ごとの年収のばらつきを知りました。また、年齢と年収の散布図を作ることにより、年齢が年収をどれだけ説明するかを定量的に知ることができました。さらに、散布図を発展させて、等級別の散布図を作り等級間の違いに着目して分析しました。最後に、基本給表をグラフ化することにより、処遇格差の源泉となっている基本給の全体像をつかむことができました。
このコースは次のように構成され、次の人事統計の基礎を学びました。
・データの種類(量的データと質的データ)
・1つの質的データを使った単純集計
・2つの質的データを使ったクロス集計
・ばらつきを可視化することによる、処遇のばらつき
最後に、今後学ぶべきものとして、確率・統計、ノーコード、データベース、生成AIを提案しました。
Copiolot for Microsoft 365など、生成AIを利用したデータ分析が本格化したことを踏まえ、このセクションを補足的に追加する背景を解説する。また、Copiolot for Microsoft 365の特徴、利用方法、課題などを併せて解説する。
Copiolot for Microsoft 365の応用例として、ピボットテーブルとピボットグラフの作成について実演する。プロンプトを通じて指示を起こなうことで、ピボットテーブルを作成することが可能であることを確認する。また、具体的な分析手法を示さなくても、ユーザが目標をプロンプトとして示すことで、Copilotが適切な分析手法を提案してくれることも合わせて確認する。
Copiolot for Microsoft 365の応用例2つとして、列の新規追加を行う。Copilotを通じて、「年齢」という量的データから、「年齢階級」というカテゴリーデータを生み出すことができることを実演する。また、ユーザがCopilotに列値として入力すべき条件をCopilotに示すことで、適切な関数を生成してくれることを確認する。加えて、2つの量的データを利用し、散布図や回帰直線を生成できることも併せて確認する。
Copiolot for Microsoft 365の応用例の4つ目として、分析手法や目的に見当がつかないときに、Copilotにそれらを提案してもらう事例を紹介する。多様な分析結果を提供してくれる一方で、すぐに活用できる分析結果は多くないため、自ら仮説を立てて考えることの重要性を知る。最後に本セクションのまとめを行う。
私は、人事パーソンとして経験を重ねる過程で、あることに気づきました。「人事の仕事の価値は、データの扱い次第で劇的に向上できる」ということです。
実際、人事の仕事では、財務の仕事と比肩するほど、豊富なデータが生まれ蓄積されます。しかし、そのデータをどう加工して利用するのか見当がついていませんでした。
その後、情報システム部門に配属される好機を得て、人事系システムの内製プロジェクトに参加し、人事業務のディジタル化に貢献しました。この経験により、人事データの構造や活用方法について理解を深めました。
さらに、社会人大学院で、人的資源管理論を学び修士の学位を取得するのに並行し、定量的な研究手法として「統計学」を学びました。このとき、回帰分析などの統計手法が、人事データ分析にも活用できることを知りました。
これらの経験と知識を総合して生まれたのが、本講座です。本講座の内容を実践すれば、誰でも人事統計分析の基本を身に付け、経営の安定化などに寄与することができます。
「手元にある豊富な人事情報を活用して、もっと効果的な人事を行いたい」
「Excelを使った分析手法を身に付けて、人事パーソンとしてもっとスキルアップをしたい」
そんな方が、本講座の対象者です。
本講座は
社員基礎データや基本給表を「見える化」するテクニック
Excelの集計テクニック(単純集計、クロス集計、ピボットテーブル、ピボットグラフなど)
統計学を利用した少し高度な分析テクニック(レンジ、四分位範囲、散布図、回帰直線、決定係数など)
など、一度身に付ければビジネスパーソンとして、ずっと役立つスキルが満載です。人事業務経験が無い方でも十分理解でき仕事に活用できるノウハウがここにあります。さらに、補講としてCopilot for Microsoft 365を利用して、AIを使ってどんな分析が可能か実演してご紹介。AIの効果と限界について、その現状を確認します。
また学習過程のチェックポイントして、3問で構成される小テストが4つ提供されています。これより、学習内容の理解度を確かめながら知識の定着を図ることができます。
※本講座は、2022年12月に経済産業省より発表された「デジタルスキル標準(DSS)」に記載されている「 データを読む・説明する」の学習項目例のいくつかをカバーしています。ぜひリスキリングにもぜひ役立ててください!
【資料ダウンロードについて】
本講座で使用するデータは、ダウンロード可能です。架空の会社のデータですので、集計分析の練習にご自由にお使いください。ただし、資料は個人のみでお使いください。無断転載は禁止です。