
ニュースで紛争や規制の話を見て不安になるが、自社にとって何がどれだけ危ないのかが分からない。対策を検討しようにも、いくらまでかけてよいのかの基準がない。そんな場面で止まっていませんか。
この講座は、地政学・経営リスクの用語を暗記するための講座ではありません。講座で約束する変化は、「確率を当てるのをやめて、損益分岐確率に変換する」ことです。知識を増やして終わるのではなく、実際の仕事で説明・比較・判断するときに使える形まで進めます。
■ なぜ、知識だけでは仕事で使えないのか
現場で困るのは、言葉を知らないことだけではありません。ニュースで紛争や規制の話を見て不安になるが、自社にとって何がどれだけ危ないのかが分からない。対策を検討しようにも、いくらまでかけてよいのかの基準がない。本や動画で個別の用語を覚えても、目の前の資料や案件に当てはめる順番が無ければ、結局は感覚に戻ってしまいます。
そこで本講座では、最初に見る場所を決め、次に数字や事実を分け、最後に自分の言葉で結論を作ります。判断の途中を飛ばさないので、正解だけを覚えるのではなく、条件が変わったときにも同じ手順を使えます。
■ この講座で目指す到達点
講座を通して、次の行動が取れる状態を目指します。
・地政学リスクを見る目的を「情勢分析」ではなく「日数と金額への翻訳」という言葉で説明できる
・エネルギー価格の変動が自社に効く経路を、直接と間接に分けて金額で出せる
・調達先が止まったときの生産停止日数と限界利益の喪失額を計算できる
・通商政策・輸出管理が自社に及ぼす影響を売上側と調達側に分けて説明し、使える支援制度を挙げられる
・自社の国別依存度を仕入と売上の両側から棚卸しし、上位を特定できる
・対策の損益分岐確率を計算し、複数の対策を同じ物差しで並べて優先順位をつけられる
中心にあるのは「確率を当てるのをやめて、損益分岐確率に変換する」という一つの変化です。また、自社の依存度を仕入と売上の両側から棚卸しし、供給が止まったときの生産停止日数と限界利益の喪失額を出し、対策の損益分岐確率(何年に1回以上起きるならやる価値があるか)で優先順位をつけられるという成果へつなげます。
■ 早い段階で、まず一度やってみます
冒頭の演習で「この講座の地図と、3週間の進め方/情勢は当てない。日数に翻訳する/【Quick Win】その部品、止まったら何日もちますか」を扱い、講師の手本に沿って最初の判断を1つ作ります。最初から自分の会社の資料や難しい案件を用意する必要はありません。講座内の題材で手順を確かめてから、自分の仕事へ置き換えます。
■ 講座の進み方
・導入:この講座の地図と、3週間の進め方/情勢は当てない。日数に翻訳する/【Quick Win】その部品、止まったら何日もちますか
・資源とエネルギー:資源とエネルギーは、2つの経路で効く/価格が上がるのと、量が来ないのは別の話/エネルギーの依存を、棚卸しする/演習:エネルギー高騰の影響を金額にする
・供給網の分断:供給網は、一次取引先の先で切れる/止まる日数は、引き算で出る/損失は、限界利益で測る/対策は3つ。ただし効き方が違う
・通商政策と規制:通商政策は、売上側と調達側に分けて見る/輸出管理は、中小企業にも関係します/経済安全保障推進法で、使える制度がある/演習:規制の影響を売上と調達に分けて出す
・カントリーリスク:カントリーリスクは、依存度で測る/一次取引先の、その先を1段だけ掘る/依存度を、3つの軸で並べる/【AI演習】依存度の棚卸しをAIに整理させる
・まとめ:総合演習:対策を損益分岐確率で並べる/1枚で報告する型/小テスト(動画)/次の一歩 — 明日の調達から使うために
各セクションは、前の章で作った見方や材料を次の章で使う順番になっています。途中の演習では、講師の手本を見る、自分で同じ手順を再現する、自分の題材へ置き換える、という流れで進めます。式や枠組みだけを示して終わらせず、どの情報を拾い、何を比べ、どこまで言えればよいかを一つずつ確認します。
■ この講座の特徴
1. 設計書で定めた一つの変化に絞っています
扱う範囲を広げすぎず、「確率を当てるのをやめて、損益分岐確率に変換する」ために必要な順番へ絞りました。周辺分野を網羅することより、受講後に一つの仕事を自分で進められることを優先しています。
2. 実際のレクチャー名どおりに進みます
掲載ページだけで大きな効果を約束しません。カリキュラムにある題材・演習・まとめの範囲で学びます。講座に無いツール、制度、手法を、説明文だけに足してはいません。
3. 判断の根拠を言葉にします
数字やフレームワークを出して終わるのではなく、「なぜその結論にしたか」「何が変われば結論も変わるか」を言える形にします。仕事で質問されたときに、答えだけでなく根拠まで示せる状態が到達点です。
4. AIは答えを決める人ではなく、抜けや反論を見つける補助として使います
AIを使う場面でも、最終判断は受講者自身が行います。入力する情報、確かめる前提、採用しない出力を区別し、AIの回答をそのまま貼り付けない進め方を扱います。特定の有料機能に依存せず、講座内で示す範囲で進めます。
■ 講座内で使うもの
・地政学リスク棚卸しシート.xlsx(依存度+停止日数+損益分岐確率・数式生き)
・プロンプト集_地政学(4本)
・テンプレ_リスク報告の1枚
資料がある場合も、数字や文章を自動で正解にするものではありません。考える順番をそろえ、抜けを減らし、自分の結論を残すために使います。自分の資料を持っていない方は講座内の題材で進め、持っている方は同じ欄へ置き換えられます。
■ この講座が向いている方
大手企業の若手〜中堅で、調達・生産・経営企画に関わり、「地政学リスクへの対応を検討せよ」と言われたが何から手をつければよいか分からない方。あわせて、中小製造業の経営者・後継者で、特定の1社・1国からの調達に不安がある方にも向いています。
「学んだ言葉はあるが、仕事の場面で使い切れない」「数字や資料を見ても、次に何を確かめるか決まらない」「会議で結論と根拠を短く説明したい」という方に向いています。
■ この講座が向いていない方
国際政治や安全保障そのものを学びたい方(本講座は情勢分析をしません)、特定の国・地域の是非を論じたい方、投資判断のために地政学を学びたい方には向きません。
また、受講するだけで成果が保証される講座を求める方、個別案件の最終判断を講師に代行してほしい方にも向きません。講座が提供するのは、設計書で定めた範囲の知識・演習・判断手順です。
■ 受講後に残るもの
見終わったあとに残すのは、用語の一覧ではありません。「確率を当てるのをやめて、損益分岐確率に変換する」ための手順と、自分の言葉で説明した結果です。講座の題材で一度通したあと、自分の仕事に置き換え、同じ順番で見直せる状態を目指します。
最初から完璧な答えを作る必要はありません。まずは冒頭の演習で一つ判断し、次の章で根拠を増やし、最後に全体を一つにつなげてください。