
爪を磨くことや右指の具体的なタッチ等についてのアドバイスです。美しい音色で演奏するために覚えておきたい事柄です。
レクチャービデオで「アストリアス」を学習する際に、効率的に学習していただくためにご注意いただくことを解説しています。
受講の際のコースプレイヤーの操作の仕方についての解説です。
「アストリアス」の楽譜と演奏アドバイスをプリントアウトしましょう。
「アストリアス」の全曲演奏です。「模範演奏」としましたが、必ずこの通りに演奏しなければいけない、というものではありません。あくまでも一つの例としてお聴きください。
全体の構成
A急(速い)→B緩(ゆっくり)→A急(速い)→コーダの3部形式で出来た作品です。
A:アレグロ・マ・ノン・トロッポから始まり、B:中間部はゆったりと歌を歌っている感じになり、その後Aに戻りそのままコーダの最終小節で終わるという形です。
音楽表現ですが、(あくまでも、私の捉えとして)Aはフラメンコの踊り子が激しく踊っている様子、Bはその踊り子が歌っている様子、というイメージで演奏すると良いと思われます。
ただし、これは演奏する人それぞれの感じ方によりますので、この限りではありません。
冒頭~16小節のような音型の箇所は、右指はpとm、i又はpとiのみで演奏するのが一般的です。
通常は②弦をm、iで演奏する方が効率的で原則的にはこちらの方が通常の弾き方と言ってもよいでしょう。しかし、iのみで演奏する効果として音色の統一感が出るということと、弾き間違いが起こりにくいというメリットがあります。
②弦はあくまでも伴奏の音なので、音量は控えめにしましょう。
左手の押さえですが、左1指で④⑤⑥弦7フレットを同時に押さえ、かつ、②弦の開放弦の音を出せる方は最初から、そのように押さえましょう。難しい方は、楽譜の通りに押さえましょう。
5~8小節は冒頭~4小節の繰り返しなので、エコー(こだま)としてとらえるか、冒頭~8小節迄一つのフレーズとして歌うかは弾き手の判断にゆだねられます。
5~8小節を冒頭~4小節のエコーとしてとらえると、9~16小節の最初がはっきりとわかる演奏になりますので、私はこちらを採用しています。
微妙にメロディーが変化しますが、弾き方は冒頭~8小節と同じです。
ここも、9~12小節と13~16小節をエコーととらえるか、一つのフレーズとしてとらえるか、解釈の分かれるところですが、私は一つのフレーズとしてとらえ、13~16小節をそのままクレッシェンドして演奏しています。
ここから、右p指で⑥⑤弦を同時に弾く技術が必要になります。
もし、難しい場合は、右p指の第1関節を曲げるような気持ちで弾くとよいでしょう。
右指はpimの3本の指でしっかりはっきり演奏することが大切です。特にi指で弾く②弦の音が意外と出にくいので注意が必要です。
また、p指は④~⑥弦のみならず、③弦なども弾く必要があり、③~⑥弦まで自在に弦を爪弾けるように、練習の際には「p指が弦をしっかり弦を感じてから爪弾く、p指の爪の真ん中に弦を当てるように弾く」ことをしっかり行いましょう。
24小節3拍目は、①弦を左4指から素早く左2指に押さえ替える必要がありますが、決して慌てないように、目でよく確認しながら押さえましょう。
ここから、左手のセーハが要求されます。
しっかり、セーハを行なわなければきちんと音が出ませんが、すべての弦をセーハで音を出すわけではありませんので、音を出す必要がある弦に集中してセーハしましょう!
ここでは①②⑥弦にのみ集中して演奏するだけで十分です。
また、右手の弾き方ですが、「pのみで弾く方法」と、より迫力を出すために「a,m,iで弾くラスゲアードの弾き方」があります。
では、次に「a,m,iで弾くラスゲアードの弾き方」の説明を致しますので、pだけでしっかり弾けるようになったら、是非、挑戦してみて下さい。
【a,m,iのラスゲアードの弾き方】
●基礎練習
1、右手の親指で薬指~人差し指を握り、一本ずつ弾(はじ)いてゆきます。
2、だんだん速く弾(はじ)いてゆきます。
●ラスゲアードの練習
左手で弦をミュート(弦に触れて音が出ないようにすること)して
1、ギターの弦のぶつけてゆきます。
2、だんだん速くぶつけてゆきます。
3、今度は親指を握らないで行ないます。
左手のミュートを外して
4、親指を握らないで行ないます。
5、a,m,iを連続で速く弾きましょう
なるべく強く、速く弾けるように練習しましょう。
セーハが必要無いところなので、やや楽な押さえと言えますが、高いポジションの押さえなので、押さえ損じると、大変みっともない演奏になりますので、慎重に押さえましょう。
また、⑥弦から①弦迄、しっかり右p指で弾いてあげましょう。特に、⑥弦を弾き外さないように気をつけましょう。
ここは従来の編曲ではなく、ジョン・ウィリアムズ氏が演奏している編曲を参考にしました。その理由は2つあります。
その1)押さえが難しい~左1指で8フレットをセーハしながら、4指で①弦12フレットを押さえるのは難しく、人前で演奏する際に押さえ間違いを起こす可能性が高い。仮に、押さえ損じを起こした場合、一番盛り上がる箇所なので取り返しがつかない。
その2)響きが貧弱~8フレットをセーハしてしまう事から、一番低い音が⑥弦のドであり、全体の響きが良くない。出来れば、もっと低い音での音の厚みが欲しい。
以上の理由から、本レクチャーではやさしい押さえで、かつ厚みのある和音構成を採用しました。
左手を押さえる上でのアドバイスですが、37小節1拍裏拍の押さえに入る際に左2指(②弦11フレットを押さえている)を②弦をガイドにして3フレット左に移動して次の押さえに入ることです。
次に、この曲で最も難しい押さえの一つですが、40小節は左1指で7フレットを⑤弦まで押さえ、さらに①弦8フレットを左2指で押さえて弾きますが、この時の②弦の音が出にくいのでよく音を聴きながら弾きましょう。
この曲のクライマックスでセーハが続く個所であり、とてもきついですが頑張って押さえましょう。
さらに、左4指の拡張性が要求されますので、しっかり広げて押さえましょう。
45小節1拍目の表拍がセーハで弾いた後、素早く①弦を左1指で押さえますが、この左1指を48小節まで、ずっと押さえ続けながら、他の指を押さえることになりますので、しっかり左1指をキープしておく必要があります。
ここは7フレットの④~⑥弦をセーハして②弦開放弦の音が出る方はセーハしましょう。難しい場合は、楽譜の通りに押さえましょう。
53~54小節と55~56小節はエコーですので、強弱をつけられるとよいでしょう。
59~60小節はピッツイカートという技術で演奏致します。
ピッツイカートは右手の手のひらの外側をブリッジの弦の付け根の所に乗せて、右p指で切れ気味の音で演奏する奏法です。ここで実際に演奏し解説致します。
ポイントは右手をブリッジに置く際に弦とブリッジ両方にしっかり置くことです。
61小節はハーモニクスです。ハーモニクスには自然ハーモニクスを技巧ハーモニクスがありますが、ここは自然ハーモニクスです。では、ここで自然ハーモニクスの弾き方を説明いたします。
【自然ハーモニクスの弾き方】
1、左指をフレットに軽くのせる。
2、右指で強く弾き、すかさず左指を離す
12、7、5、3、19フレットでよく弾かれる
ここで、ここ迄練習してきた部分を続けて聴いてみましょう。
65小節の2拍目迄は、左1,3指の押さえる形を変えずにフレットを移動して演奏し、その後、和音を弾いた後、A.H(アーティフィシャル・ハーモニクス)を弾きます。
これを「技巧ハーモニクス」と言いますが、その弾き方を説明致します。
【技巧ハーモニクスの弾き方】
1、右人差し指で、目的のフレットに軽く触れる
2、右薬指で弾く~この時、大きな音量を得たいときは、なるべく人差し指から離れたところを弾くとよい
66小節のA.Hは②弦19フレットを触れて演奏します。
ここのフレーズは「全体の構成」でも触れましたように、歌を歌っているイメージで演奏するとよいでしょう。
最後の和音以外は63~66小節と同じ音の構成ですが、A.H(技巧ハーモニクス)は②弦15フレットを弾きましょう。
これまで弾いた2つのフレーズとはやや違い、少しひねったメロディーになってきます。
そこを意識して演奏すると、深味が増す演奏になりますので、しっかり自分の心の中で歌ってみましょう。
今まで弾いてきた3つのフレーズをさらにひねり、少し駄々をこねるようなメロディーになっていることが分かります。このあたりを「今までの3つのフレーズとは明らかに違うんだよ」と言わんばかりに演奏し表現できると成功です。
80小節の前打音は決して慌てることなく、しっかり、はっきり弾きましょう。
フレーズ後半はだんだん、にじり寄ってゆくイメージで演奏してみましょう。
87~88と89~91はエコーと考えてよいので、強弱をつけて演奏するとよいでしょう。
92~94は畳みかけるように演奏するか、全く逆にゆったり弾くかのどちらかに決めて演奏しましょう。
96小節のセーハの押さえをしっかり行ない、スラーもしっかり行ないます。スラーは必ずしも全ての音で行なう必要はなく、場合によっては適宜、実音で弾いてもよいでしょう。ここもエコーで書かれていますので、意識して演奏しましょう。
事態が大きく動いている場面です。102~103小節は、100~101小節のメロディーを受けて動いていることを意識して演奏するとよいでしょう。
104~105小節は今までの状況を一変するかのように、突然、美しい声で歌いだすヒロインの声ですね。ですから、なるべく甘く、美しい音色でゆったり演奏しましょう。
106小節は次のフレーズとの繋(つな)ぎであることを意識して演奏しましょう。
また何事もなかったかのように、元に戻った感じを表現しましょう。
7フレットのセーハはしっかり押さえなければ、音が出ません。それに加えて、左3指をずらしながら演奏す必要があります。さらに、114小節はしっかり左指を立てながら左4指を拡張させることが要求され、この部分はこの曲の難所の一つと言えます。
イメージとしては、急にピューと風が吹いてきて、一瞬、場面を曇らせているような感じですね。
ここは63~70小節とほぼ同じ音の構成ですので、技術的にはアドバイスはありませんが、音楽表現としては、中間部の最後の箇所という事を意識して演奏しましょう。
ここで、ここ迄練習してきた部分を続けて聴いてみましょう。
コーダの最初の音は62小節の続きであることを意識して演奏しましょう。
最後の歌という感じでのメロディーを美しく歌いたいので、美しい和音を弾きながらメロディーを感じて演奏しましょう。
ピッツイカートで最後の息をするかのようにメロディー演奏し、ここで終わったような演出をしていますが、次のフレーズで「まだ生きているよ」と言わんばかりに演奏し、美しい自然ハーモニクスで締めくくります。
このハーモニクスで今度こそ終わりかな?と思わせておいて、最後に強い音で和音を弾いてお仕舞になる、という最後の最後迄気の抜けない終わり方をしています。このあたりを上手に表現しましょう。
最後にもう一度、別の角度のアングルによる模範演奏を聴いてみましょう。
このビデオで模範演奏で見にくかった「左手を押さえるポジション」を、しっかり確認しましょう!
このビデオで模範演奏で見にくかった「左手を押さえるポジション」を、しっかり確認しましょう!
このビデオで模範演奏で見にくかった「左手を押さえるポジション」を、しっかり確認しましょう!
アルベニス作曲の「アストリアス」は「愛のロマンス」「アルハンブラの思い出」と並び、ギターを弾く人が憧れる最も弾きたい曲の一つです。
一般的に「ギターの曲って、静かな曲が多いよね・・・・」と言われますが、そういう時に「いいえ、ありますよ!」と言って演奏出来る曲がこの「アストリアス」です。元々はピアノ曲ですが、この曲の魅力は何といっても「ギターらしい演奏」です。フラメンコギターのように、ラスゲアード奏法でギターをかき鳴らすのが、この曲の最大の特徴であり、大きな魅力です。また、スピード感あふれ、ワクワクする感じもこの曲のもう一つの魅力ですね。
私もギターの先生として活動を始めた時、完璧に弾ける曲が「愛のロマンス」「アルハンブラ」とこの曲の3曲でした。なぜなら、この3曲が演奏出来ると、一応、ギタリストとして認知してもらえるからです。それ位、この「アストリアス」はギタリストにとって大きなレパートリーですね。
しかしながら・・・・この曲は難しい、と思っている方が大半かと思います。「右指が速く動かないし、左手の押さえも難しいし、私には無理」と思っている方はこの講座で是非、トライしてみていただきたいと思います。特に今回、レクチャーで使用する楽譜は従来の編曲とは違い、この曲に挑戦する方が「ここだけは押さえられない」と思われていた箇所を、ギターのプリンス:ジョン・ウィリアムズ氏の演奏を参考に私が独自編曲したものを使用致しますので、従来の編曲よりは弾やすく、かつ響きが豊かになっていると自負しております。
とは言え、やさしい作品ではないことは確かですので、この講座で一日でも早く取り組んでゆくことをお勧めします。
【アルベニスのご紹介】
イサーク・アルベニス(1860-1909)はスペインの作曲家、ピアニストでスペイン民族音楽の影響を受けたクラッシック曲を作曲している。4歳でピアノ演奏する天才で、1876年にブリッセル王立音楽院で学ぶ。1880年にブタペストに行きフランツ・リストに師事しようとしたが果たせなかった。歌劇、管弦楽曲、協奏曲、ピアノ曲を作曲している。
【アストリアスとは】
スペインの作曲家イサーク・アルベニス(Isaac Albeniz)のピアノ曲の一つである。元来は「スペインの歌」作品232の第一曲「前奏曲」として書かれたが、のちにスペイン組曲のうちの第5曲とされた。アストリアスはスペイン組曲の中でも、もっとも印象的な曲である。本来はギターを模したピアノ曲であるが、のちにアンドレス・セゴビアによりギター曲に編曲された。むしろこちらの方が有名である。アストゥリアス州はスペイン北部にある。
この曲を、ギターを初めて1~2年位の方が演奏出来るように解説しました。特に、忙しいサラリーマンやサラリーウーマンの方が一番苦労する「左手の押さえがわからない」を解消し、一日でも早くこの曲全体を一通りマスターし演奏出来るようになっていただきたいという思いで、レッスンビデオを作りました。
この講座で「アストリアス」を貴方のものにしましょう!!
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